Bluetooth_Low_Energy
Bluetoothの一種。消費電力が少ない通信方法で、ブロードキャストと呼ばれる不特定多数への発信が可能。
目次
概要
Bluetooth Low Energy(BLE)は低消費電力を追求した無線通信方法。
BLEはBluetoothの一部であり、4.0以降のバージョンを指す。
BLEの通信速度は10Kbps、転送可能距離は5mくらいである。
特徴
Bluetooth LEはBluetooth4.0以前の仕様とは大きく異なるため、BLEに対してそれ以前を「クラシックBluetooth」と呼ぶ。
製品にBLEとクラシックBluetoothを両方に組み込むのは可能で、利用者は状況に応じて選択可能となる。互換性はないが、周波数は同じ2.4GHzだからひとつのアンテナで両方対応できる。
BLEの最大の特徴は消費電力の低さである。通信速度は最大で2Mbpsまで可能ではあるが、速度を上げると電力を消費してしまうため、低消費電力という特徴を生かした低速通信で使われることが多い。
Wi-FiやクラシックBluetoothは無線LANに分類されるが、BLEは無線PANと呼ばれる。
Bluetooth SmartとBluetooth Smart Ready
BLEに対応している製品を「Bluetooth Smart」、BLEとクラシックBluetoothどちらにも対応している製品を「Bluetooth Smart Ready」と呼んでいたが、違いがわかりづらいため、2016年にこの名称で呼ぶことを禁止した。
新しい呼称とロゴを作成するとのこと。
歴史
2009年12月に、ノキアが開発した「Wibree」という技術を組み込んだ「Bluetooth4.0」が策定された。
2013年には4.1、2014年には4.2、2016年に5.0が策定され、現在ではパソコンやスマホなどにも搭載されている。
仕組み
BLEには、ブロードキャストとコネクションという2つの通信方法がある。
ブロードキャスト
ブロードキャストは、端末Aが送信して端末Bが受信するパターンである。
この場合、Aは不特定多数のBに向かってデータを発信し続け、電波の届く範囲にいるBがデータを受信する。
つまり、1つのAが複数のBに接続可能ということになる。
主にbeaconなどで使われている方法である。
コネクション
コネクションは、端末Aと端末Bの間でお互いに送受信するパターンである。
ブロードキャストは複数のBと接続可能だが、コネクションは1対1の特定のペアでのみ接続可能である。
例えば、AがスマホでBがイヤホンの場合などが考えられる。