レーダーを使った園児バス置き去り防止システム実験
概要
園児バス置き去り防止の提案がありましたが、レーダーを使った防止システム実験を行ってみました。レーダーはカメラや感熱センサでは難しい座席に隠れ見えない園児をマイクロ波が通過し検出出来る可能性があります。また呼吸を検出出来れば ”寝込んでしまった” ”呼吸のみの危険な状態” まで見つけられる可能性があります。今回安価なレーダーであるが、座席に隠れた人の検出を確認は出来たが、やはり呼吸検出は出来なかった。しかし高感度レーダーなど使用する事により可能性はありそうである。
通報の仕組み
単品ではブザー警報を使い、ネットでは”AmbientはIoTデータ可視化サービス”を使いWiFiで車内の動きデーターと温度を5秒ごとにAmbientに送り、インターネットで車内の温度と人の動きを時系列でみられるようにし、監視・連絡サービス(有料 未確認)により緊急時は携帯 PCなどに連絡が可能である。
実験システムの動作説明
マイコンはESP32を使いWIFI接続によりAmbientに5秒ごとに逐次データーを送る。レーダーにはRCWL_0516を使用。原理はマイクロ波を送信し物体の動きがあるとドップラー効果の反射波を受け出力SWをON/OFFする。ただこの出力SWでは感度がとれないので、アナログ信号を直接取り出しマイコンで読み微弱な信号の変化までセンスするようにした。アナログ信号はICの12pinから取り出す。
マイコンでこのアナログ信号変化量をデーター化し閾値を超えると警報ブザーを鳴らす。Ambientには5秒毎に変化量データーをWiFiで送りインターネットで時間軸で人の車内の動きが確認出来る。
マイクロ波は座席を通り抜けるので、座席で見えない児童の動きも検知することが出来る
3m離れて 人が静止⇨人が動く⇨座席に隠れ動く 時のアナログ出力と警報ブザー動画
DHT11により車内温度データーも送り 動き、温度を時間軸で確認する事により、より正確な車内の状況が把握可能になる。Ambientはデーター監視 連絡サービス(有料 未確認)があり、危険が検知されるとすぐ必要なところに連絡することが可能である。
追加実験 ”椅子の裏で寝ている呼吸を検出”
主な部品
部品 | 備考 |
---|---|
ESP32 | 3.3V WiFiにより作成したデーターをAmbientに送る |
RCWL0516 | 4V~28V マイクロ波レーダー amazon (5コ¥600~) |
注意 RCWL_0516は技適未取得品です。 | |
DHT11 | 3.3V~5.5V 温度・湿度センサー (今回湿度は使っていない) |
Buzzer | 3―24V uxcell 連続ビープ音 90DB うるさいので実験はLEDが良いです! |
レーダー置き去り防止システム
#include <WiFi.h>
#include <Ambient.h>
#include <DHT.h>
#define channelId ====== // =======================生成したAmbientチャネルID====================
#define writeKey "================" // ===========Ambient のライトキーをセット=================
WiFiClient client;
const int PIN_DHT = 4;
const int PIN_RADAR = 35;
const int PIN_LED = 33;
int rr = 0 ;int RRD = 0; int RD = 0; ; //radar 差分積算計算
int Aflg = 0;
int r = 0; int rs = 0; int rss = 0; //radar値積算
DHT dht(PIN_DHT,DHT11);
Ambient ambient;
//WiFiのIDとPASS
const char *ssid = "==============="; //***************wifiのssid**************
const char *password = "=============="; //************wifiのパスワード*********
void setup() {
pinMode(PIN_RADAR,INPUT); //Radar analog 入力
pinMode(PIN_LED,OUTPUT); //AlarmLED 出力
Serial.begin(115200);
// WiFiに接続
Serial.println(ssid);
Serial.print("Waiting for Wi-Fi connection");
WiFi.mode(WIFI_STA);
WiFi.begin(ssid, password);
while (WiFi.status() != WL_CONNECTED) {
delay(500);
Serial.print(".");
}
Serial.println("");
Serial.println("WiFi connected");
ambient.begin(channelId, writeKey, &client); // チャネルIDとライトキーを指定してAmbientの初期化
dht.begin();
}
void loop() {
// put your main code here, to run repeatedly:
// DHT11から読み込み
float t = dht.readTemperature();
float h = dht.readHumidity();
int r = analogRead(PIN_RADAR);
//Serial.print(r);
int i; int s; int rrs=rs/1000; int RD=0; int RRD=0; //init
for(i=0; i<150; i++) //差分積算 5秒間
{ rs = 0; //rsum init
for (s=0; s < 600; s++) //radar値積算
{ r = analogRead(PIN_RADAR);
rs = r + rs;
}
//****差分積算****
if (abs(rs/1000-rrs) > 90) { //100変化量単位以下はノイズ
RD = abs(rs/1000-rrs) + RRD; RRD = RD;
}
rrs = rs/1000;
//radar Alarm 積算値R閾値設定
if (RD > 200 ) Aflg = !Aflg ; else Aflg=0;
digitalWrite(PIN_LED,Aflg);
Serial.println(RD);
}
//シリアルモニターに温度・レーダーの表示
Serial.println("Temperature: " + String(t) + "C Radar" + String(RD) );
//Ambientに温度と湿度を送る
ambient.set(1, t); //データセット
ambient.set(2, h);
ambient.set(3, RD);
ambient.send(); // Ambientにデータを送信
}
最後に
園児の事故は毎年また世界的にも起きているとのことで、人間だけの注意だけでなく事故防止電子機器の開発にも期待したいです。
参考にさせて頂いた記事
RCWL-0516マイクロ波レーダーセンサーを使ってみる
マイクロ波ドップラーセンサを用いた非接触生体計測技術
AmbientはIoTデータの可視化サービス
ESP32をwifi接続して温度・湿度をグラフ化(Ambient)
ESP32-Arduino IDEを活用した開発環境の準備
投稿者の人気記事
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syouwa-taro
さんが
2022/09/16
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(メッセージ: 初版)
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syouwa-taro
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2022/09/17
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(メッセージ: ソース追加)
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syouwa-taro
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2022/09/18
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(メッセージ: 表紙入れ替え)
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syouwa-taro
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2022/09/19
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(メッセージ: 動画編集)
Opening
noaa
2022/09/22
syouwa-taro
2022/09/23 -
syouwa-taro
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2022/11/17
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(メッセージ: 技適未収得品 注意追加)
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syouwa-taro
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2022/11/17
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2022/11/27
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(メッセージ: 参考記事追加)
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syouwa-taro
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2022/12/15
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(メッセージ: レーダー出力表示変化グラフ 更新)
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syouwa-taro
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2022/12/16
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(メッセージ: 追加実験 椅子の裏で寝ている呼吸信号)
ログインしてコメントを投稿するGood Idea !
このドップラーレーダーはかなり感度が高いのでいいですよね。
商品化したらどうですか
記事を読んでいただき有難うございます。事故防止機器が世の中に出て少しでも事故が減ることを願っています。商品化にはまだ課題も多く①電源供給方法②lineなどでの緊急通知等がありますが、センサーとしてレーダーは候補の一つとして有力で、実験結果をシェアーしていただきより多くの人が取り組んでいたければと、更に課題にも取り組んで参ります。