きっかけ
久しぶりにkiCadでPCBを設計した際、基板メーカーへの発注方法を忘れてしまう。
ので、手順を備忘録として残しておこうと思う。
手順
以下の環境を想定する
- Mac OS
- KiCad Ver 9.0.2
- 既に回路設計、基板設計を完了している
DRCを実行し、ドリルの原点を指定する
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メニュータブの"配置"から"ドリル/配置ファイルの原点"に進み、ドリルデータの原点を指定する
基板の左下に指定することが多い模様
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メニュータブの"検査"->"デザインルールチェッカー"に進み、DRCを実行する
警告の項目は大抵はシルクがパッドやエッジカットの境界と重なっていてうまく印刷できない等、そこまで重大な内容ではないことが多いので、気にしない場合は放っておいても問題ない場合が多い。
一方でエラーは0にすべき(配線が未接続、クリアランスが確保できていない等々...)。
Kicadからガーバーデータ/ドリルデータを出力する
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ガーバー出力をするためのウィンドウが表示されるので、必要な項目を選択したり入力したりしていく
レイヤー名 内容 F.Cu 表面の銅箔パターン B.Cu 裏面の銅箔パターン In1.Cu (4層基板の場合の)内層パターン In2.Cu (4層基板の場合の)内層パターン F.Adhesive 表面の部品仮止め用の接着面パターン(自動実装しない限りは気にしなくて良い) B.Adhesive 裏面の部品仮止め用の接着面パターン(自動実装しない限りは気にしなくて良い) F.Paste 表面側のメタルマスクのパターン B.Paste 裏面側のメタルマスクのパターン F.Silkscreen 表面側のシルクのパターン B.Silkscreen 裏側のシルクのパターン F.Mask 表面のレジストのマスクパターン(これが無いとレジスト塗布範囲が全体になる恐れあり) B.Mask 裏面のレジストのマスクパターン(これが無いとレジスト塗布範囲が全体になる恐れあり) Edge.Cuts 基板の形状を定義しているレイヤー -
ウィンドウ右下の"ドリルファイルを生成"をクリックし、ドリルファイル生成に進む
以下項目にチェックをつけたり選択して生成をクリックする- PATHとNTHを一つのファイルにマージするを選択する
- マップファイルを生成にチェックし、Gerber X2を選択する
-
ガーバーファイルの拡張子を基板メーカーの要求に従って変更する
Elecrowの場合、以下の通り拡張子が指定されているので、それに従って各ガーバーファイルの拡張子を変更する
https://www.elecrow.com/pcb-manufacturing.html?from=nav/
| レイヤー名 | 変更前 | 変更後 |
|---|---|---|
| F.Cu | *.gtl | *.GTL |
| B.Cu | *.gbl | *.GBL |
| F.Mask | *.gts | *.GTS |
| B.Mask | *.gbs | *.GBS |
| F.Silkscreen | *.gto | *.GTO |
| B.Silkscreen | *.gbo | *.GBO |
| Edge.Cuts(Mechanical layer) | *.gm1 | *.GML |
| (Dril) | *.drl | *.TXT |
- 拡張子を変更後、ガーバーファイルを一つのフォルダにまとめてzip形式で圧縮する
elecrowで発注する
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elecrowの基板作成サービスのサイトにアクセスする
https://www.elecrow.com/pcb-manufacturing.html -
下の方にスクロールすると入力項目があるので、PCB作成の諸条件を入力していく
層数やPCBの厚、銅箔厚、メッキ仕上げ(銅箔が剥き出しになっている箇所)等を選択できる。
基本的には厚くしたりメッキ仕上げを良いオプションにするとどんどん値段が高くなる。
また、ステンシルも追加注文できるらしい
最後に
画像貼ったけど変な縦横比にトリミングされて非常に使いづらい。

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_shin_
さんが
2025/10/13
に
編集
をしました。
(メッセージ: 初版)
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_shin_
さんが
2025/10/13
に
編集
をしました。
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