je8vgn が 2023年05月27日23時10分16秒 に編集
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## はじめに デジタル時計を製作しようと思ったら、7セグメントLEDを使うのが一般的でしょう。でも、LEDの光って何となく物足りなく感じませんか? 蛍光灯がLED照明になり、ブラウン管テレビも液晶や有機ELに置換わり、世の中から蛍光管が姿を消しつつあります。しかし時代が変わってもエメラルドグリーンに輝く蛍光表示管(以下VFDと略します)の光に魅力を感じる人は少なく無いようです。私もその一人です。 詳しくは省略しますが、VFDはノリタケ伊勢電子の中村正博士らが発明した日本の技術でノリタケ伊勢電子などは国内で製造を続けています。その視認性の良さからスーパーのレジで見かけるカスタマーディスプレイにVFDがまだ使われています。そして最近、CORGとノリタケ伊勢電子が共同開発したVFDを応用した次世代真空管(Nutube)が注目されています。  VFDは今でもネットオークションや秋葉原、大阪の電子部品店でデットストックとして入手する事が出来ます。今回、NECのVFD LD8164とLD8035Eを入手しました。   せっかく手に入れたVFDを使って見たいですよね。でも、VFDは真空管の一種ですので、ヒーターを点火したり、ある程度高電圧のドライブが必要だったりとLEDの様な単一電源では動きません。そう言う理由でVFDを諦めていた方も多いのでしないでしょうか? また、デットストックのVFDと共に当時使用されていたVFD専用の時計用LSIも何種類か手に入れる事が出来ます。この専用LSIを使う事でとても簡単にVFD時計を製作する事が出来ます。   ## 試作 まずは、本当に動くどうかブレッドボードで動かして見ます。  @[youtube](https://youtu.be/czhWlz1zr74) ## 製作 それでは製作に入りましょう。 専用LSIを使いますのでご覧の通り、数個の部品で作れてしまいます。 今回は4種類のVFD時計を製作しました。まずはスタンダードタイプ。公開されているデータシートの回路図を参考に製作します。 

このスタンダードタイプはクロックとしてAC100Vの50Hz(関西方面は60Hz)をクロック源としています。AC100Vの50Hzなんて時計に使える精度では無いと思われるかも知れませんが、実は長期的に見ると結構正確な事が分かります。電力会社は長期的(平均的)に50Hzになる様に周波数を制御しています。ですから、水晶発振を使っても、周波数を正確に追い込まないと、進みっぱなし、遅れっぱなし、と言う事がよくあると思います。でも、AC100Vの周波数は言わば電力会社が校正してくれるので、進みっぱなし、遅れっぱなし、と言う事がありません。1分1秒の狂いも許さない。と言う人には不向きですが、日常生活なら全く問題無いレベルです。 でも、1分1秒の狂いも許さないと言う人の為に超高精度クリスタルオシレータを使ったタイプの物も製作しました。 超高精度クリスタルオシレータで50Hzを作るための分周回路が必要なため、部品数が多くなっています。 

NECのVFD LD8035Eも入手しましたのでLD8035Eを使ったタイプも製作しました。こちらは正に真空管の様な形をしています。しかし足が細く基板実装するには少し苦労します。でも、こちらが良いと言う方はこちらもどうぞ。ここは好みですが、LD8164の方が明るく扱い易いのでお勧めです。 



やっぱり、1分1秒の狂いも許さない。と言う貴方の為に、LD8035Eを使った超高精度クリスタルオシレータタイプの物も製作しました。 



### 部品表 部品表は現在作成中です。ご覧の通り、スタンダードタイプであればとても少ない部品数です。 ### 回路図 回路図は現在作成中です。基本はデータシートのサンプルアプリケーションを参考にしています。  ## 専用基板化 こんなに簡単にVFD時計が作れるなら、もっと沢山に方にこの魅惑的なエメラルドグリーンの輝きを楽しんで頂きたいと思い、専用基板化を進めています。今回、ある程度の数のVFDと専用LSIをストックしましたので、最終的には誰でも作れるキットにして頒布したいと考えています。頒布予定や専用基板化の進捗状況についてはこちらのページでお知らせします。ご期待ください!
**専用基板化出来ました!!** トップ写真と記事の中に専用基板の写真を追加しました。
## おわりに 如何でしたでしょうか?これなら、自分でも作れそう、作って見たいと思われたのではないでしょうか? @[youtube](https://youtu.be/0cGZyY8MRj0) 魅惑的なエメラルドグリーンの輝きを求めて、このVFD時計以外にVFDを使ったキットの製作やネットオークションなどで放出されたVFDを使ったカスタマーディスプレイを動かす為の製作も進めています。こちらもご紹介して行きたいと思っています。 このVFDの輝きや魅力は写真や動画では表現出来ません。ですので今回作成したVFD時計などを皆さんに直接見て頂く機会を作りたいと考えております。こちらも具体的な方法やスケジュールが決まりましたら、こちらのページでお知らせいたします。最後までご覧頂きありがとうございました。