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mtyk1t が 2020年04月18日16時05分20秒 に編集

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エミッタ接地回路の入力抵抗

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アナログ電子回路

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覚え書き兼 Elchika の数式モードの練習のために書きました。 バイポーラトランジスターは、FETとは異なり、入力抵抗がほぼ無限大とみなすことはできません。具体的にはどう計算するのでしょうか。 ![エミッタ接地回路](https://camo.elchika.com/bfdfb74b1dd7cf9cf2c3d13ff49de3bc555fbbdb/687474703a2f2f73746f726167652e676f6f676c65617069732e636f6d2f656c6368696b612f76312f757365722f62373433663836302d643431662d346635662d613836312d6433363330343930393633312f30643734376431342d383062352d343639332d383866362d306261323838303036363566/) 今、適切なバイアスがされて、 $$I_\text{C} = h_\text{FE} I_\text{B}$$ の電流が流れているとします。 このとき微小信号に対する入力抵抗は、 $$r_\text{in} = \frac{h_\text{FE} V_t}{I_\text{C}} = \frac{V_t}{I_\text{B}}$$ で求められます。 ここで、*IBを基準に見れば、トランジスター個別の特性 (hFE) が全く出てこない*ところが興味深いところです。 入力抵抗が大きいと、いわゆる「ロー出しハイ受け」がしやすくなり、回路の自由度が上がります。しかしそのためにはベース電流を小さくする必要があり、増幅率は下がり、高周波特性や雑音特性も悪くなります。このトレードオフはどの品種を選ぼうと、バイポーラトランジスターである限り逃れられません。 Vtは熱電圧といい、温度で決まる定数です。常温の時のVtは約26[mV]となります。 $$V_t = \frac{kT}{q}$$ kはボルツマン定数[J/K]、Tは絶対温度 [K]、qは電子の電荷[C]です。 ここで、ベース電流の単位をμA、熱電圧の単位をmVにすると、入力抵抗の結果の単位がkΩと扱いやすい値になり、計算が簡単になります。 実際に例を上げてみると IB = 1[μA] のとき、rin = 26 / 1 = 26 [kΩ] rin = 100 [kΩ] となるベース電流は、IB = 26 / 100 = 0.26 [μA] となります。