sako_DIY が 2021年05月24日01時21分44秒 に編集
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obnizコンテスト投稿作品の電池持ちをPPK2で概算してみた。
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# 概要 つい先日開催された、「[obniz IoT コンテスト 2021](https://elchika.com/promotion/obniz2021/)」で私は、 提供していただいた、obniz Board 1Yのsleep機能と電子インクディスプレイを組み合わせて省電力なIoTカレンダーを作成し応募しました。 どこでも設置して使えるように、単3電池3本で駆動するよう設計製作しました。 しかし、いくら省電力とはいえ、いつか電池が切れるタイミングが来て電池交換する必要があります。  ==↓obniz IoT コンテスト 2021作品記事はこちら↓ [obnizで日めくりカレンダーIoT (https://elchika.com/article/8e29bfad-0dd6-407b-a5a6-47f400074c1f/)](https://elchika.com/article/8e29bfad-0dd6-407b-a5a6-47f400074c1f/)== また先日、IoT機器向きの電流計デバイスのPPK2を入手いたしました。 これを使うことで、IoT機器のダイナミックな電流変化を正確に測定することができるようになりました。  ==↓PPK2のレビュー記事はこちら↓ [PPK2を用いた高精度な電子回路の消費電流測定 (https://elchika.com/article/a25d7295-84ad-4426-a834-0539a39d8333/)](https://elchika.com/article/a25d7295-84ad-4426-a834-0539a39d8333/)== そこで今回は、PPK2を用いてIoTカレンダーの消費電流を測定し、それを元に電池持ちを概算してみることとしました。 # 測定 測定するにあたって、今回はPPK2の電流計モードを使用して計測することとし、以下の通り配線しました。 電池のプラスからobnizboardの電源入力端子の間にPPK2を接続しました。  Power Proflierでは、電流計モード(Ampere meter)を選択し、サンプリングレートを、100kS/sとしました。 測定した結果がこちらです。  起動直後約30秒間消費電流が激しく変化した後、sleepに入っている様子が確認できると思います。 起動直後から、スリープに入るまでの区間を選択した結果はこちら、  写真下部、灰色部分に表示されているのが、選択区間のデータです。 **約33秒間に平均94.5mA消費していることがわかりました。** 次に、スリープ部を拡大表示してみます。  スリープしている間は、約20.32μA消費していることがわかりました。 ++これは、obniz公式の公表しているスリープ時の電流20uA-40uA(電源電圧5V)と一致しています。++ # 計算 測定して得られた消費電流より、実際の電池もちを概算してみます。 まずは、1周期分(駆動時+スリープ時)の平均電流を求めます。 私が作成した、IoTカレンダーは1日1回起動しあとはスリープします。よって周期は1日となるため、 | 状態 | 消費電流| 時間 | 消費電流✕時間| |:---:|:---:|:---:|:---:| | 駆動 | 95mA | 33秒|95✕33=3135mA| | sleep| 0.02mA(20μA)|(24✕60✕60)ー33秒|0.02✕86367=1727.34mA| |||**合計**|4862mA| よって1日の積算電流が約4862mAと求まりましたので、1日の秒数で割って、1周期の平均電流が 4862/(24✕60✕60)=**約0.056mA(56μA)** と求まりました。 最後に、駆動時間を計算します。 単3電池の容量をメーカーによって様々ですが、2000mAhと仮定します。 2000mAh/0.056mA=35714時間=1488日=4.07年 **なんと、約4年動作するという計算結果となりました。** # 終わりに 実際は、様々な要因でこの計算結果の通りにはならないでしょうけど、 省電力デバイスと名乗っても問題ない駆動時間にはなっていそうで良かったです。 これらの計算結果から、1日2回駆動に変更して、天気予報をより詳細に表示するなどの機能を追加してみるのもありかなと感じました。 ++本投稿の情報の利用、内容によって、利用者にいかなる損害、被害が生じても、著者は一切の責任を負いません。ユーザーご自身の責任においてご利用いただきますようお願いいたします++