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JO が 2026年01月26日09時32分40秒 に編集

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修理してみた その3

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電源装置

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高電圧

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セットアップや使用方法

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(Jo^▽^)ノぁぃ♪ 「トンネル換気設備の電気集塵機(12kV/8kV系)修理。資料なし・メーカー不明。原因はSSR入力端子の接触不良。さらに8kVトランス焼損の真因は“過大定格の後付けサーキットプロテクタ”だった。」 「電気集塵機」 トンネルの電気集塵機は、自動車の排気ガスに含まれるPM2.5などの微粒子状物質(SPM)や煤煙を、高電圧で粒子に帯電させて集める装置で、トンネル内の空気浄化と視界改善、およびトンネル工事現場の粉じん対策に使われ、フィルター式に比べて省エネで高効率な点が特徴です。首都高速道路のトンネル換気設備や工事現場などで導入されており、高電圧で粉じんを帯電させ、集塵極板に吸着させて除去する仕組みです。 ![キャプションを入力できます](https://camo.elchika.com/bb0a30efd95a0f50f13f59fb6f353a94cce48d76/687474703a2f2f73746f726167652e676f6f676c65617069732e636f6d2f656c6368696b612f76312f757365722f31363065613966352d313034322d343333652d393135662d3735366230666537323863322f65376162363035652d373532382d343030392d393336642d656166613030366433616138/) 「修理品」 高圧の電源回路は、12kV 800mA + 8kV 500mA の容量で、35kWのファン モータ コントローラも内蔵していた。 この8kVのトランスが焼失した物だった、トランス周りを交換しらたしいが、それでも動作せず! この500kgを超える重量で、PLCや電子回路てんこ盛りの機械は直るのかな? 「治せなかったらしい」 結局ギブアップして、私の所に修理依頼がやって来た。 こう言う場合は、修理予算も殆んど無く、しょうがないから付き合いで修理する事になる。 真っ当な技術料は請求出来ず、交通費+すずめの涙程度になってしまう。 そんな事なら、初めから参加させて下さい!! 「修理開始」 さて修理開始だが、この電圧と電流容量では「簡単に死に至る」ので、修理は慎重の上にも慎重を期す! 問題の器械は10年以上前に製造された物で回路図や資料は一切無し、そして製造メーカーも無し。 回路を部分的に遮断して上流から順次通電して検査して行く。 こう行った機器の場合、最後に高電圧を出力させるのだが、高電圧部の電圧を検出してフィードバックしてると、修理は俄然やっかいになる、フィードバックのループは回路が正常動作して初めて動作確認が出来るからだ。 細心の注意を払っていたが、AC400V部で一瞬ヒヤッとする場面もあった 「修理完了」 原因は、高電圧 単相トランスの1次側をSSR(ソリッドステートリレー)で制御しているが、このSSRモジュール入力端子の接触不良と言う結果だった。 SSRモジュール入力端子の洗浄と、制御入力端子(ファストン端子)交換、10円にも満たない部品で修理完了。 ![キャプションを入力できます](https://camo.elchika.com/6530c7c2fc266b7fa39a3c44055604851082ae7b/687474703a2f2f73746f726167652e676f6f676c65617069732e636f6d2f656c6368696b612f76312f757365722f31363065613966352d313034322d343333652d393135662d3735366230666537323863322f61616633343962302d633530332d346638372d383633322d356339613938666336313034/) 振動や経年劣化でカシメが緩み、微弱な制御信号が途切れていたようです。端子の洗浄と新品への交換・再圧着で解決。 「なんだ、そんなことか」と思うなかれ。500kgの巨体と複雑なPLC回路の中から、この数ミリの接触不良を突き止めるのが「技術」であり「経験」です。 「故障の原因解明」 もう1点、8kVのトランスが焼失した原因解明である。 回路を良く観察して行くと、トランスが焼損した真犯人は、後付けされた「不適切なサーキットプロテクタ」でした。 8kV 500mAのトランスだから容量は4kWである、電源電圧AC400Vなら10A程度のハズだが、サーキットプロテクタは大きな物が付いていて、設定20Aになっている、そして同系統に挿入されている即断型のヒューズは30A。 8kV 500mA(4kW相当)のトランスに対し、400Vラインで20A設定のサーキットプロテクタは過大すぎます。本来10A程度であるべきところが、倍以上の設定になっていました。 同系統の30Aヒューズも相まって、過負荷になっても「機械が止まる前にトランスが燃える」という本末転倒な状態。 場当たり的な修理が、かえって重大な事故を招く典型例です。 JIS規格により、サーキットプロテクタは『定格の125%程度では数時間経っても遮断しない』特性があります。200%(倍の電流)流れてようやく数分で切れるもの。 10Aで使用するトランスに20Aのサーキットプロテクタを付けていれば、トランスが火を吹くまで電気を流し続けてしまうのです。 機械が古く何度も修理が繰り返されたらしいが、回路図やスペックを確認せず適当なサーキットプロテクタに交換したに違いない! 「考えられる真相」 本来吸着した埃は「定期的に清掃」するべきだが、これを怠ると漏電から保護回路(サーキットプロテクタやヒューズ)が働く システムを理解してない担当者が「保護回路で頻繁に停止するから止まらない様にして」とか言ったに違いない。 これを受けた業者も「回路の保護」を無視して大きな容量に改編 安全設計は、止まることを前提に作られている。 止まらないようにする改造は、設計思想そのものを壊す。