uchan が 2021年08月31日15時36分09秒 に編集
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セットアップや使用方法
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FPGA ボード [Tang Nano](https://tangnano.sipeed.com/en/) に搭載されている FPGA チップの開発環境は [GOWIN EDA](https://www.gowinsemi.com/ja/support/home/) です。通常版はライセンスファイルが必要なのですが、Education 版はライセンスファイル不要で使えることを確認しました。 ## Education 版の検証 検証したのは GOWIN EDA 1.9.8 Education 版です。EDA を起動してヘルプの About 画面を確認すると次の表示になっています。 ![GOWIN EDAのヘルプ表示](https://camo.elchika.com/3524d41aa968bbe37fed37f40a7e8fb24ea24a50/687474703a2f2f73746f726167652e676f6f676c65617069732e636f6d2f656c6368696b612f76312f757365722f63333936313234302d643365342d346361652d396632662d3965396366383634616562342f39353934376265662d663638322d346566622d623861372d393066656162616335356435/) Educaiton 版のインストール時に表示される使用許諾書には、非商用(non-commercial)、非製品(non-production)の評価目的のみに利用できる、とあります。正確な許諾文はご自身で確認してください。 次の画面は Education 版における新規プロジェクトの作成ダイアログです。 ![対応するチップは1種類のみ](https://camo.elchika.com/9dd9aa0be76403980c045139e8d67a8d5b81ba9b/687474703a2f2f73746f726167652e676f6f676c65617069732e636f6d2f656c6368696b612f76312f757365722f63333936313234302d643365342d346361652d396632662d3965396366383634616562342f35323762626433332d656232332d343239662d383937362d663438303830303363396530/) 選べる FPGA チップが GW1NSR-LV4CQN48PC6/I5 のみに限定されています。GOWIN EDA の通常版であれば、ここにずらっと GOWIN 製 FPGA チップが表示されます。 ## Edcation 版は Tang Nano 開発に使えるか この GW1NSR-LV4CQN48PC6/I5 はどんなチップなのでしょうか。Tang Nano に搭載されているチップは GW1N-LV1QN48C6/I5 というもので、異なるチップです。シリーズが全く違うので、Education 版では開発できないでしょう。
2021 年 10 月頃に発売されるらしい Tang Nano 4K に搭載されるチップは GW1NSR-LV4C であることが発表されています。Educaiton 版で対応できるかもしれません。しかし、後半の詳しい型番が分かりません。IO ピンの数からしておそらく QN48 だろうと思いますが、C6/I5 なのか C7/I6 なのかが調べても分かりませんでした。
2021 年 10 月頃に発売されるらしい Tang Nano 4K に搭載されるチップは GW1NSR-LV4C であることが発表されています。[Tang Nano 4K のピンアウト図](https://www.cnx-software.com/wp-content/uploads/2021/08/Tang-Nano-4K-GW1NSR-4C-FPGA-board-pinout-diagram.jpg) を見ると GW1NSR-LV4CQN48PC7/I6 であることが分かります。
ヒントになりそうなのが GitHub に公開されている Tang Nano 4K のサンプルプロジェクトです。Tang Nano 4K の開発元である Sipeed が作っているファイルなので信憑性は高いと思います。
残念ながら Educaiton 版が対応しているチップではありません。[GitHub に公開されている Tang Nano 4K のサンプルプロジェクト](https://github.com/sipeed/TangNano-4K-example/blob/main/led_test/project/led_test.gprj) を見ても `<Device name="GW1NSR-4C" pn="GW1NSR-LV4CQN48PC7/I6">gw1nsr4c-009</Device>` となっていて、C7/I6 であることが分かります。
https://github.com/sipeed/TangNano-4K-example/blob/main/led_test/project/led_test.gprj このファイルを見ると `<Device name="GW1NSR-4C" pn="GW1NSR-LV4CQN48PC7/I6">gw1nsr4c-009</Device>` となっていて、C7/I6 であることが分かります。ああ!Education 版と微妙に違う……
C7/I6 の部分は「スピードグレード」といって、動作周波数のグレードを表す型番だそうです。[GW1NSR シリーズのデータシート](https://www.gowinsemi.com/upload/database_doc/343/document/60fa634bb5903.pdf) でスピードグレードを確認すると、C6/I5 と C7/I6 は両者とも同じスピードが記載されています。 ![C6/I5とC7/I6に差が無い](https://camo.elchika.com/b42b34e07ac59ffd2779aeb85bfd5367a984af37/687474703a2f2f73746f726167652e676f6f676c65617069732e636f6d2f656c6368696b612f76312f757365722f63333936313234302d643365342d346361652d396632662d3965396366383634616562342f62373361613435342d366662362d346264612d393963342d623863366165353165633864/)
まったく保証はできませんが、もしかしたら、Education 版でも Tang Nano 4K の開発ができるかもしれませんね。
うーん、どうでしょう。検証してみないことには分かりませんが、Education 版は原則として、Tang Nano 4K の開発には使えない、と思っておくのが正解でしょうか。