tomfive が 2021年11月25日17時11分00秒 に編集
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# はじめに 2019年春に、雑音の中から信号を浮かび上がらせるデジタル無線方式FT8のにぎわいをみて、アマチュア無線を再開したカンバックハムです。HF(短波帯)の無線通信では、太陽黒点が影響します。現在太陽黒点の極小期ですが、すでに、2000交信を超えて、FT8の威力を感じています。 今回の電子工作は、アパマンハムに最適なマグネチックループアンテナのチューニングを遠隔操作するものです。このマグネチックループアンテナは、ループ部と直列の可変コンデンサで共振するもので、可変コンデンサには、トロンボーンコンデンサを使用している。これは、楽器のトロンボーンのように導体をスライドさせて対向する面積を変えて容量を変化するコンデンサ。 このスライドするには、ギヤードDCモーターで駆動している。付属のスイッチ付の電池ボックス(乾電池2個直列)には、1mぐらいのケーブルのみ。トランシーバーは、15m離れた場所に配置していたので、遠隔操作を考えました。  ++FT8については、次のリンクを参照。 [FT8](http://www.jarl.gr.jp/kanham/Doc/NEW_DIGITALMODE_FT8_190721v1.pdf)++ ++太陽黒点は、次のリンクでリルタイムに報告されている。 [太陽黒点](https://swc.nict.go.jp/trend/sunspot.html)++ ++太陽黒点と無線通信については、次のリンクが詳しい。 [太陽黒点と無線通信](http://fbnews.jp/202007/daisuki/)++ # 構成 :::plantuml:構成図 @startuml cloud "Access point" as ap storage "磁気ループアンテナ" { storage Motor storage Loop } node "ラズパイ3" as rasp{ node "ACアダプタ" as ac node "モータードライバ" as md } node 無線部屋 { actor Operator node "nanoVNA" as nano node "iPod touch" as ip node "トランシーバー" as tr "切り替え" as sw } Loop --> sw : 受信信号 sw --> tr : 通信時 sw -> nano : 調整時 ap -[dashed]-> rasp ip -[dashed]> ap Operator -> ip : 操作 md --> Motor @enduml ::: # 部品リスト | 項| 部品名 | 型名 | 購入先 | |:---:|:---| :---|:---|
| 1| ラズバイ3 |Rasbperry pi3+ACアダプタ |スイッチサイエンス|
| 1| ラズバイ3 |Raspberry pi3+ACアダプタ |スイッチサイエンス|
| 2 | 基板 | Raspberry Pi用ユニバーサル基板 P-11073| 秋月電子 | |3|コネクタ|ピンソケット 2×20(40P) ラズパイ用スタッキングコネクタ C-10702|秋月電子| | 4 | モータードライバ |TA7291P | 秋月電子(現在販売していない) |
| 5 | nanoVNA | nanoVNA | [Amazon ](https://www.amazon.co.jp/gp/product/B07ZGCNV7L/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o00_s00?ie=UTF8&psc=1)|
| 5 | nanoVNA | nanoVNA | [Amazon ](https://www.amazon.co.jp/s?k=nabovna&__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&ref=nb_sb_noss_2)|
| 6 | 抵抗 | 470 Ω, 10kΩ | 秋月電子 | | 7 | LED | 赤色LED | 秋月電子 | | 8 | 端子台 | ターミナルブロック 2ピン(緑)(縦)小 P-02333| 秋月電子 | |9|デカップリングコンデンサ|電解コンデンサ 10µF|秋月電子| ++販売中止のTA7291Pについては、東芝のHPでは、生産終了予定となっていて価格が上昇しています。 [モータドライバ TA7291P](https://toshiba.semicon-storage.com/jp/semiconductor/product/motor-driver-ics/brushed-dc-motor-driver-ics/detail.TA7291P.html)++ ++モータードライバについては、次が詳しい [TA7291P を使った小型モータ駆動回路](https://www.marutsu.co.jp/contents/shop/marutsu/mame/81.html)++
++モータードライバ おすすめ [DRV8833](https://www.amazon.co.jp/HiLetgo-%E3%83%87%E3%83%A5%E3%82%A2%E3%83%ABDC-%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%90%E3%83%BC-TB6612FNG-L298N%E3%82%92%E7%BD%AE%E3%81%8D%E6%8F%9B%E3%81%88%E3%82%8B/dp/B014GZ9JTC/ref=sr_1_1_sspa?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&keywords=DRV8833&qid=1637827643&sr=8-1-spons&psc=1&spLa=ZW5jcnlwdGVkUXVhbGlmaWVyPUEzM1JIUkNIVldNSTE2JmVuY3J5cHRlZElkPUEwMjc1MTEzMTBCVlVJWVlVOUNYWSZlbmNyeXB0ZWRBZElkPUFFVlVENFBDTzhUVlkmd2lkZ2V0TmFtZT1zcF9hdGYmYWN0aW9uPWNsaWNrUmVkaXJlY3QmZG9Ob3RMb2dDbGljaz10cnVl)++
# 回路図   ==回路図のみTA7291Pのピンの並びの向きが反対なことに注意==  # 動作説明 ラズパイとそのスタッキングコネクタ基板に搭載したモータードライバで、アンテナに備えられたDCモーターを駆動します。通信は、Wi-Fi アクセスポイント経由で接続します。 ラズパイには、VNCserverを、iPod touchにはVNCviewerをインストールし接続すると、iPod touchにラズパイのデスクトップが表示されて操作できる。ボタンは、Pythonのtkinter モジュールを使っています。 同調の確認には、NanoVNAというネットワークアナライザを用いています。タイトル画像は、そのスクリーンでVSWRは、1.34 になっています。  ++[VNC server / viewer ](https://www.realvnc.com/en/connect/download/viewer/)++ ++[Nano VNAで広がるRF測定の世界 RFワールド No.52](https://www.rf-world.jp/bn/RFW52/RFW52A.shtml)++ # 動画 この動画は、チューニング中のnanoVNAのスクリーンです。中心周波数は、7.043 MHzで、SPANは、100kHzです。S11 のスミスチャート表示とVSWRを表示しています。左上のマーカー表示が、VSWRです。 モーターを駆動することで、共振周波数が、徐々に高い周波数に移動して、VSWRは最初2.7程度だったものが、最後は 1.34 になっています。 @[youtube](https://youtu.be/CE63KO603xI) # まとめ これでトランシーバーの傍で、アンテナのチューニングが可能になった。処理は軽いので、ラズパイ3ではもったいない。次は、 raspberry pi zero W にしてみようと思う。 ++[raspberry zero W ](https://www.raspberrypi.org/products/raspberry-pi-zero-w/)++ # 付録 ソースコード ```python:マグネチックループアンテナチューナーリモコン #/usr/bin/python import RPi.GPIO as GPIO import time import tkinter GPIO.setmode(GPIO.BCM) GPIO.setup(14,GPIO.OUT) GPIO.setup(15,GPIO.OUT) GPIO.setup(18,GPIO.OUT) def up(): GPIO.output(14,True) GPIO.output(15,False) GPIO.output(18,True) def down(): GPIO.output(14,False) GPIO.output(15,True) GPIO.output(18,True) def stopi(): GPIO.output(18,False) tki=tkinter.Tk() tki.geometry('400x800') tki.title('MLA tuner') btn1=tkinter.Button(tki,text="UP",font=("",16),command=up,width=5, height=2) btn1.place(x=100,y=200) btn2=tkinter.Button(tki,text="DOWN",command=down,font=("",16),width=5,height=2) btn2.place(x=200,y=200) btn3=tkinter.Button(tki,text="STOP",command=stopi,font=("",16),width=5,height=2) btn3.place(x=300,y=200) tki.mainloop() ```