tomfive が 2021年02月15日13時31分13秒 に編集
ブレッドボード実体回路図を追加ほか
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# はじめに 2019年春に、最近のデジタル無線方式FT8のにぎわいをみて、また始めたカンバックハムです。HF(短波帯)の無線通信では、太陽黒点が影響します。現在太陽黒点の極小期ですが、すでに、2000交信を超えて、FT8の威力を感じています。
今回の電子工作は、アパマンハムに最適な磁気ループアンテナのチューニングを遠隔操作するものです。この磁気ループアンテナは、DCモーターでチューニングするもので、1mぐらいのワイヤでスイッチ付の電池ボックス(乾電池2個直列)が附属していました。しかし、トランシーバーは、15m離れた場所に配置していたので、リモートコントロールを考えました。
![キャプションを入力できます](https://camo.elchika.com/95ceafac280483bfce9e00d2c96451f7e00dda81/687474703a2f2f73746f726167652e676f6f676c65617069732e636f6d2f656c6368696b612f76312f757365722f34613939653033342d393461392d343761362d626662642d3961393638303236306237382f37396139303431622d396361352d343436342d383831312d656466623766663834393232/)
今回の電子工作は、アパマンハムに最適な磁気ループアンテナのチューニングを遠隔操作するものです。この磁気ループアンテナは、ループ部と直列の可変コンデンサで共振するもので、可変コンデンサには、トロンボーンコンデンサを使用している。これは、楽器のトロンボーンのように導体をスライドさせて対向する面積を変えて容量を変化するコンデンサ。 この移動をDCモーターで駆動している。1mぐらいのワイヤでスイッチ付の電池ボックス(乾電池2個直列)が附属していた。しかし、トランシーバーは、15m離れた場所に配置していたので、リモートコントロールを考えました。
![磁気ループアンテナ](https://camo.elchika.com/1e69522e49f85634c93812c028325631039a82ab/687474703a2f2f73746f726167652e676f6f676c65617069732e636f6d2f656c6368696b612f76312f757365722f34613939653033342d393461392d343761362d626662642d3961393638303236306237382f30373032373966392d356634312d343564312d383638612d353234626163343064393232/) ++FT8については、次のURLを参照。 [FT8](http://www.jarl.gr.jp/kanham/Doc/NEW_DIGITALMODE_FT8_190721v1.pdf)++ ++太陽黒点は、次のURLで報告されている。 [太陽黒点](https://swc.nict.go.jp/trend/sunspot.html)++ ++太陽黒点と無線通信については、次のURLが詳しい。 [太陽黒点と無線通信](http://fbnews.jp/202007/daisuki/)++
# 構成 :::plantuml:構成図 @startuml
node "磁気ループアンテナ" as mla
storage "磁気ループアンテナ" { storage Motor storage Loop }
node "モータードライバ" as md node "ラズパイ" as raspi node "ACアダプタ" as ac
node "Accesspoint" as ap
node "Access point" as ap
node "nanoVNA" as nano
node "iphone" as ip
node "iPod touch" as ip
node "トランシーバー" as tr
node "スイッチ" as sw mla --> sw sw --> tr sw -> nano md -> mla
"切り替え" as sw Loop --> sw : 受信信号 sw --> tr : 通信時 sw -> nano : 調整時 md --> Motor
raspi -> md raspi --> ac
ap -> raspi
ap --> raspi
ip -> ap
person--> ip
Operator --> ip : 操作
@enduml
::: # 部品リスト | 項| 部品名 | 型名 | 購入先 | |:---:|:---| :---|:---|
| 1| ラズバイ |Rasbperry pi3+ACアダプタ |スイッチサイエンス|
| 1| ラズバイ3 |Rasbperry pi3+ACアダプタ |スイッチサイエンス|
| 2 | 基板 | ラズバイ用スタッキングコネクタ基板| 秋月電子 | | 3 | モータードライバ |TA7291P | 秋月電子(現在販売していない) |
| 4 | nanoVNA | nanoVNA | Amazon |
| 4 | nanoVNA | nanoVNA | [Amazon ](https://www.amazon.co.jp/gp/product/B07ZGCNV7L/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o00_s00?ie=UTF8&psc=1)|
| 5 | 抵抗 | 470 Ω, 10kΩ | 秋月電子 | | 6 | LED | 赤色LED | 秋月電子 | | 7 | 端子台 | ターミナルブロック 2ピン(緑)(縦)小 | 秋月電子 |
++販売中止のTA7291Pについては、東芝のHPでは、生産終了予定となっていて価格が上昇しています。++
|8|デカップリングコンデンサ|電解コンデンサ 10µF|秋月電子| ++販売中止のTA7291Pについては、東芝のHPでは、生産終了予定となっていて価格が上昇しています。 [モータドライバ TA7291P](https://toshiba.semicon-storage.com/jp/semiconductor/product/motor-driver-ics/brushed-dc-motor-driver-ics/detail.TA7291P.html)++ ++モータードライバについては、次が詳しい https://www.marutsu.co.jp/contents/shop/marutsu/mame/81.html++
# 回路図
![ブレッドボード実体配線図](https://camo.elchika.com/718d0be5d214c8ec881c44035a42eb36db7db388/687474703a2f2f73746f726167652e676f6f676c65617069732e636f6d2f656c6368696b612f76312f757365722f34613939653033342d393461392d343761362d626662642d3961393638303236306237382f33623265616438642d643132392d343238652d393933632d366662313463346666306162/)
![キャプションを入力できます](https://camo.elchika.com/4c08d2eb43412c28fd3672859e37ee12f0d13788/687474703a2f2f73746f726167652e676f6f676c65617069732e636f6d2f656c6368696b612f76312f757365722f34613939653033342d393461392d343761362d626662642d3961393638303236306237382f63663762613739642d656364352d343832392d613830312d363063363362613630366437/)
![回路図](https://camo.elchika.com/82a376e9cd7942f2ba1012d28b8f45557b9a5fe3/687474703a2f2f73746f726167652e676f6f676c65617069732e636f6d2f656c6368696b612f76312f757365722f34613939653033342d393461392d343761362d626662642d3961393638303236306237382f34646332306334622d643631382d346239332d616637632d326363343939653537306638/) ==回路図のみTA7291Pのピンの並びの向きが反対なことに注意==
![ラズバイ用スタッキングコネクタに組み込んだ様子](https://camo.elchika.com/461cc38db2c222bbcbea7ac883cfa34912ad96f1/687474703a2f2f73746f726167652e676f6f676c65617069732e636f6d2f656c6368696b612f76312f757365722f34613939653033342d393461392d343761362d626662642d3961393638303236306237382f63343662306463662d356137312d346132622d383335382d313064303336326336343239/) # 動作説明
ラズパイとそのスタッキングコネクタ基板に搭載したモータードライバで、アンテナに備えられたDCモーターを駆動します。通信は、Wi-Fi アクセスポイント経由で接続し, ラズパイには、VNCserverを、iPodにはVNCviewerをインストールして、iPodにラズパイのデスクトップを表示して、Pythonのtkinter モジュールのボタンで操作します。同調の確認には、NanoVNAというネットワークアナライザを用いています。タイトル画像は、そのスクリーンでVSWRは、1.34 になっています。 ![iPodのボタン](https://camo.elchika.com/1c83b5b154a8882e0fea650408610c1e15a35cb7/687474703a2f2f73746f726167652e676f6f676c65617069732e636f6d2f656c6368696b612f76312f757365722f34613939653033342d393461392d343761362d626662642d3961393638303236306237382f38666231366631382d323931392d346437302d383337392d313965326562623137666364/)
ラズパイとそのスタッキングコネクタ基板に搭載したモータードライバで、アンテナに備えられたDCモーターを駆動します。通信は、Wi-Fi アクセスポイント経由で接続します。
ラズパイには、VNCserverを、iPod touchにはVNCviewerをインストールし接続すると、iPod touchにラズパイのデスクトップが表示されて操作できる。ボタンは、Pythonのtkinter モジュールを使っています。 同調の確認には、NanoVNAというネットワークアナライザを用いています。タイトル画像は、そのスクリーンでVSWRは、1.34 になっています。 ![iPod touchのスクリーン](https://camo.elchika.com/dfa631b66957c9997f6588e76b0657578817d093/687474703a2f2f73746f726167652e676f6f676c65617069732e636f6d2f656c6368696b612f76312f757365722f34613939653033342d393461392d343761362d626662642d3961393638303236306237382f37363037656638352d313161642d343233622d616534632d666263646630616536373437/) ++[VNC server / viewer ](https://www.realvnc.com/en/connect/download/viewer/)++ ++[Nano VNAで広がるRF測定の世界 RFワールド No.52](https://www.rf-world.jp/bn/RFW52/RFW52A.shtml)++
# 動画
この動画は、チューニング中のnanoVNAのスクリーンです。共振周波数が、低い周波数側から移動して、VSWRは最初1.8程度だったものが、最後は 1.34 になりました。
この動画は、チューニング中のnanoVNAのスクリーンです。中心周波数は、7.043 MHzで、SPANは、100kHzです。S11 のスミスチャート表示とVSWRを表示しています。 共振周波数が、モーターをオンすることで、徐々に高い周波数に移動して、VSWRは最初2.7程度だったものが、最後は 1.34 になっています。
@[youtube](https://youtu.be/CE63KO603xI) # まとめ
これでトランシーバーの傍で、アンテナのチューニングが可能になった。たいした処理をしていないので、ラズパイ3ではもったいない。次は、 raspberry pi zero W にしてみようと思う。
これでトランシーバーの傍で、アンテナのチューニングが可能になった。処理は軽いので、ラズパイ3ではもったいない。次は、 raspberry pi zero W にしてみようと思う。 ++[raspberry zero W ](https://www.raspberrypi.org/products/raspberry-pi-zero-w/)++
# 参考文献 [FT8](http://www.jarl.gr.jp/kanham/Doc/NEW_DIGITALMODE_FT8_190721v1.pdf) [太陽黒点](https://swc.nict.go.jp/trend/sunspot.html) [太陽黒点と無線通信](http://fbnews.jp/202007/daisuki/) [モータドライバ TA7291P](https://toshiba.semicon-storage.com/jp/semiconductor/product/motor-driver-ics/brushed-dc-motor-driver-ics/detail.TA7291P.html) [VNC server / viewer ](https://www.realvnc.com/en/connect/download/viewer/) [raspberry zero W ](https://www.raspberrypi.org/products/raspberry-pi-zero-w/)
# 付録 ソースコード ```python:モーターリモコン #/usr/bin/python import RPi.GPIO as GPIO import time import tkinter GPIO.setmode(GPIO.BCM) GPIO.setup(14,GPIO.OUT) GPIO.setup(15,GPIO.OUT) GPIO.setup(18,GPIO.OUT) def up(): GPIO.output(14,True) GPIO.output(15,False) GPIO.output(18,True) def down(): GPIO.output(14,False) GPIO.output(15,True) GPIO.output(18,True) def stopi(): GPIO.output(18,False) tki=tkinter.Tk() tki.geometry('400x800') tki.title('MLA tuner') btn1=tkinter.Button(tki,text="UP",font=("",16),command=up,width=5, height=2) btn1.place(x=100,y=200) btn2=tkinter.Button(tki,text="DOWN",command=down,font=("",16),width=5,height=2) btn2.place(x=200,y=200) btn3=tkinter.Button(tki,text="STOP",command=stopi,font=("",16),width=5,height=2) btn3.place(x=300,y=200) tki.mainloop() ```