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H8

マイクロコントローラの一種である。名称の「H」は日立製作所の頭文字が由来。

概要

H8は、日立製作所が開発したマイクロコントローラである。

現在は日立製作所から分社化したルネサス エレクトロニクスによって販売されている。

特徴

CISC方式によるマイクロコントローラ。

主なコンポーネントは以下の通り。

  • CPU
  • ROM
  • RAM
  • 割り込みコントローラ
  • タイマー
  • IOポート
  • SCI
  • A/Dコンバータ
  • D/Aコンバータ
  • DMA

販売初期の頃は8bitのCPUだったため、日立製作所のHと8bitを合わせて「H8」と名付けられた。その後16bitや32bitの製品が開発されるようになっても、シリーズ名称は変わらず「H8」のまま販売されている。

当時日立製作所が製造販売していたモトローラHD6300、HD68000、ザイログHD64180の長所をアーキテクチャに反映しており、組み込み系マイコンとして多くの製品に導入された。レゴのMINDSTORMS第一世代にも採用されていた。

H8シリーズは新製品の開発・販売の予定はないが、旧製品の生産・供給は続いているためチップの購入は可能。

開発環境

開発元のルネサスが提供している純正統合開発環境「HEW(High-performance Embedded Workshop)」もしくは各社から販売されているCコンパイラなどで開発できる。GCCでの開発も可能。

種類

H8ファミリは以下の種類がある。

  • H8/300H:スタンダードな16bitマイコン
  • H8/300H Super Low Power:消費電力を抑えた16bitマイコン
  • H8/300H Tiny:プログラムフラッシュを内蔵
  • H8/300L:システム構成に必要な周辺機能を集積
  • H8/300L Super Low Power:白物家電などに向いている

参考