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Thomas_LW 2025年01月29日作成 (2025年01月31日更新) © CC BY-NC-ND 4+
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Thomas_LW 2025年01月29日作成 (2025年01月31日更新) © CC BY-NC-ND 4+ 製作品 製作品 閲覧数 693

郷里の親見守りシステム

郷里の親見守りシステム

SPRESENSEコンテスト応募作品ですが、現時点未完成です。
モニター応募した開発キットの入手から、コンテスト応募締め切りまでの進捗報告となります。

背景

高齢者の単身世帯、高齢夫婦のみの世帯は、単調増加傾向。
 すでに、高齢者のみの世帯数割合は、全世帯の1/4を占めるまでになっている。
キャプションを入力できます

LINEや電子メールなどで緊密に連絡を取れている親も、高齢となるにしたがってスマホやPCの操作が難しくなり、やがて認知症の発症などにより、これらの連絡手段の利用は困難となる。
そのような状況において、

  • 高齢者世帯をターゲットにした闇バイトによる強盗
  • 悪徳セールス、不審な宗教勧誘
  • 急な病気(心筋梗塞、脳溢血、etc)
  • 地震や火災などの緊急事態
  • 認知症発症による徘徊
     :
    郷里に残した親の心配が尽きない...

改善策の検討

  • 郷里に転居して同居する
     ⇒通勤や子供の通学の問題、生活習慣の違い
  • 親を自宅に呼び寄せて同居する
     ⇒住み慣れた地(知人)を離れた急激な生活環境の変化、生活習慣の違い、
      都市圏の狭小住宅では親のための個室確保が難しい
  • 老人施設に入居する
     ⇒高額な費用負担、
      親の入居拒絶
  • ヘルパー契約する
     ⇒介護認定が無ければ全額自己負担、
      仮に私費負担で契約しても、24時間の見守りサービスは困難

経済的にも妥協点を見出すのはなかなか難しい。
せめて、遠隔地から見守って、緊急時には対応できる環境が欲しい。

デザインコンセプト

以下の対応ができるシステムを検討&構築

  • 日常生活行動の見守り:(日常生活で必ず使用する)トイレと玄関のドア開閉センサ
  • 室内環境の見守り:温湿度センサ
  • 来訪者(ドアホンモニター)監視:HDRカメラ
  • ワンタッチ緊急通報:タッチパネルTFT
  • 見守りデータのオンライン転送:WiFiモジュール
  • 見守りデータの保管:SDカード

キャプションを入力できます

構成部品表

  • SPRESENSE メインボード (1)
  • SPRESENSE 拡張ボード (1)
  • SPRESENSE HDRカメラボード (1)
  • SPRESENSE WiFi Add-onボード (1)
  • 2.8インチSPI制御タッチパネル付きTFT液晶 (1)
  • メカニカルスイッチ (2)
  • 温湿度センサ (1)

開発状況

メインボード+拡張ボード

Lチカまでの苦闘は、別に投稿

トイレと玄関のドア開閉センサ

透過型フォトセンサ、リードスイッチなどの利用も可能だが、応答速度は求めないこと、信頼性が高いこと、2線で配線できることなどから、メカニカルスイッチを採用。

【残課題】

  • 配線長が長くなるため、ノイズや電圧低下などによる誤動作がないか、要確認

温湿度センサ

SHT31を採用し、10分ごとにチェック、18~28℃を適温として、この範囲を一定時間以上超えていたら自動でアラームを送信。
【残課題】

  • 年間を通じての温湿度変化や、生活習慣からくる適温範囲(異常検知の閾値)の最適化が必要

ドアホンモニター(HDRカメラ)

ドアホンの鳴動をトリガーにして、HDRカメラでドアホンモニターを撮影し、画像をSDカードに保管&WiFi経由で転送。
サンプルプログラムで撮影とディスプレイ表示の動作確認

【残課題】

  • A接点を撮影トリガーに予定していたが、これがないタイプのドアホンだったため、HDRカメラの画像をモニターして、OpenCVなどを使って動体検知する必要がある。

タッチパネル

「泥棒」、「急病」、「助けて」、「おはよう」、「おでかけ」、「ただいま」、「元気」、「連絡して」、「おやすみ」を実装予定。
 いろいろ増やしたくなるが、高齢者に煩雑な操作は困難であるため、ボタンは最小限に。
タッチパネルのデザイン案
サンプルプログラムでタッチパネルの動作確認

【残課題】

  • タッチパネルの日本語表示が未了
    ⇒ボタンをレイアウトした画面ごとビットマップ化して表示することを検討する。
  • ボタンタッチ検知動作が未了
    ⇒ボタンを色分けし、タッチ部の色を検知するのがシンプルだが、上手くいかなければXY座標情報からタッチされたボタンを検知するように実装する。
  • タッチパネルの操作忘れは頻発するため、ドアセンサや温湿度センサなどから、検知状態の補正を考える必要がある。
     例)「おでかけ」「ただいま」のタッチなしでも、ドア開閉の検知で外出<>在宅状態を遷移する、など

WiFi接続

自宅のルーターに接続し、時刻補正(NTP)、イベント発生時のメール送信(smtp)。

【残課題】

  • WiFiモジュールの動作確認未了
  • NTP、smtp動作未確認
  • WiFiルーター、本システム、どちらの電源が落ちた場合でも、電源復帰時に親の介入なしにシステムが自動復帰する必要がある。

SDカード

以下の条件で、画像撮影しWiFi経由で転送するとともに、ローカルに画像ファイルを保存する。

  • タッチパネル操作時
  • ドア開状態が10分以上継続したとき
  • ドアホンモニターの動体検知時
  • 「おでかけ」「おやすみ」状態でなく、かつ1時間以上連続して適温範囲を逸脱したとき
  • 「おでかけ」状態でなく、かつ8時間以上連続してタッチパネル操作もドア開閉検知もないとき
  • 「おやすみ」から8時間以上連続してしてタッチ操作もドア開閉検知もないとき
  • 22時から翌日6時の範囲で「おでかけ」状態のとき

【残課題】

  • 異常検知のモードや閾値は、運用を重ねながら修正が必要。

システム全体として

【残課題】

  • 3Dプリンタで筐体作成
  • ドアホンモニターと、できれば玄関付近の両方の映像を記録できるカメラ配置の検討
  • プライバシーを侵害しない範囲での生活状態検知精度の向上
      例)照明オンオフの検知、電力使用量のモニター、など
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