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rily 2025年12月12日作成 (2025年12月30日更新)
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フライバックコンバータ用トランスの設計計算式(多分)

フォワードコンバータは制作したことがあるものの、フライバックコンバータは特にトランスの設計がかなり面倒で磁気飽和を避けなければいけないので...連続モードになりますが...メモ書き程度に数式を作ってみました(合ってるかわかんない)

電圧比

電流連続モード

V2V1=N2N1×D1D=Av{\frac{V_2}{V_1}=\frac{N_2}{N_1}{\times}\frac{D}{1-D}=A_v}

これを変形してデューティ比Dは

D=AvN2N1+Av{D=\frac{A_v}{\frac{N_2}{N_1}+A_v}}

一般的によく用いられるのは電流連続モードの式になります。
また、設計するときもこちらの式を優先に考え始めると良いと思います。

電流不連続モード

後述の連続モードの出力電流は

I2out=toff(V22L2toff+Iz2)t{I_{2_{out}}=\frac{t_{off}(\frac{V_2}{2L_2}t_{off}+I_{z_2})}{t}}

しかし、不連続モードではIz2が流れないほか、toffの期間内に電流が完全に放電し切ってしまいます。放電時間をt'と置くと電流不連続モードの出力電流は

I2out=V22L2t2t{I_{2_{out}}=\frac{\frac{V_2}{2L_2}{t'}^2}{t}}

次に、一次側最大電流I1peakと二次側最大電流I2peakは

I1peak=V1tonL1=V1tonALN12{I_{1_{peak}}=\frac{V_1t_{on}}{L_1}=\frac{V_1t_{on}}{A_L{N_1}^2}}

I2peak=V1tL2=V2tALN22{I_{2_{peak}}=\frac{V_1t'}{L_2}=\frac{V_2t'}{A_L{N_2}^2}}

そして

N1N2I1peakI2peak=0{\frac{N_1}{N_2}I_{1_{peak}}-I_{2_{peak}}=0}

より

N1N2I1peak=I2peak{\frac{N_1}{N_2}I_{1_{peak}}=I_{2_{peak}}}

という法則が成り立ちます。つまり

V1tonALN1N2=V2tALN22{\frac{V_1t_{on}}{A_LN_1N_2}=\frac{V_2t'}{A_L{N_2}^2}}

より

V1tonN1=V2tN2{\frac{V_1t_{on}}{N_1}=\frac{V_2t'}{N_2}}

t'の式へ変形すると

t=V1V2N2N1ton{t'=\frac{V_1}{V_2}\frac{N_2}{N_1}t_{on}}

ここでt'を先程のI2outの式へ代入してやると

I2out=V22ALN22(V1N2V2N1)2ton2t=V122ALN12V2ton2t=V122foscALN12V2Dd2{I_{2_{out}}=\frac{V_2}{2A_L{N_2}^2}(\frac{V_1N_2}{V_2N_1})^2\frac{{t_{on}}^2}{t}=\frac{{V_1}^2}{2A_L{N_1}^2V_2}\frac{{t_{on}}^2}{t}=\frac{{V_1}^2}{2f_{osc}A_L{N_1}^2V_2}{D_d}^2}

つまりV2は

V2=V122foscI2outALN12Dd2{V_2=\frac{{V_1}^2}{2f_{osc}I_{2_{out}}A_L{N_1}^2}{D_d}^2}

なので不連続モードのデューティ比Ddは

Dd=N1V12V2foscI2outAL=1V12V2foscL1I2out{D_d=\frac{N_1}{V_1}\sqrt{2V_2f_{osc}I_{2_{out}}A_L}=\frac{1}{V_1}\sqrt{2V_2f_{osc}L_1I_{2_{out}}}}

ピーク磁束密度

電流連続モード

二次巻線には一次関数状の電流IL2が流れます。つまりIL2の一周期分総和は

V22L2toff×toff{\frac{V_2}{2L_2}t_{off}\times t_{off}}

さらに直流電流Iz2が重畳されて流れるので、電流総和は

toff(V22L2toff+Iz2){t_{off}(\frac{V_2}{2L_2}t_{off}+I_{z_2})}

負荷電流I2outはこの電流の平均電流ですので

I2out=toff(V22L2toff+Iz2)t=(1D)(V22L2t(1D)+Iz2){I_{2_{out}}=\frac{t_{off}(\frac{V_2}{2L_2}t_{off}+I_{z_2})}{t}=(1-D)(\frac{V_2}{2L_2}t(1-D)+I_{z_2})}

この式よりIz2は

Iz2=I2out1Dt(1D)V22L2{I_{z_2}=\frac{I_{2_{out}}}{1-D}-t(1-D)\frac{V_2}{2L_2}}

このときIz2が0以上になれば電流連続モード、負値になれば電流不連続モードになります。
そしてモードその境界となる出力電流は

I2mode=V22L2t(1D)2{I_{2_{mode}}=\frac{V_2}{2L_2}t(1-D)^2}

つまり、出力電流I2outが境界電流I2mode未満となると電流不連続モードになります。
以降は連続モードが成り立つときを説明します。

そして二次巻線ピーク電流は

I2peak=V2L2toff+Iz2=I2out1D+t(1D)V22L2{I_{2_{peak}}=\frac{V_2}{L_2}t_{off}+I_{z_2}=\frac{I_{2_{out}}}{1-D}+t(1-D)\frac{V_2}{2L_2}}

つまり二次巻線以降のn次巻線のInpeakは

Inpeak=Inout1D+t(1D)Vn2Ln{I_{n_{peak}}=\frac{I_{n_{out}}}{1-D}+t(1-D)\frac{V_n}{2L_n}}

ここで、二次巻線以降の起電力Vnは

Vn=V1×NnN1D1D{V_n=V_1{\times}\frac{N_n}{N_1}\frac{D}{1-D}}

よりInpeakは

Inpeak=Inout1D+tDV12ALN1Nn{I_{n_{peak}}=\frac{I_{n_{out}}}{1-D}+tD\frac{V_1}{2A_LN_1N_n}}

つまり、一次側のピーク電流は

I1peak=N=2nNnN1(Inout1D+tDV12ALN1Nn){I_{1_{peak}}=\sum_{N=2}^n\frac{N_n}{N_1}(\frac{I_{n_{out}}}{1-D}+tD\frac{V_1}{2A_LN_1N_n})}

ピーク磁束は

ϕpeak=L1I1peakN1=ALN1I1peak=N=2nNnALInout1D+tDV12N1=(n1)tDV12N1+AL1DN=2nNnInout{\phi_{peak}=\frac{L_1I_{1{peak}}}{N_1}=A_LN_1I_{1_{peak}}=\sum_{N=2}^{n}\frac{N_nA_LI_{n_{out}}}{1-D}+\frac{tDV_1}{2N_1}=(n-1)\frac{tDV_1}{2N_1}+\frac{A_L}{1-D}\sum_{N=2}^nN_nI_{n_{out}}}

つまり巻線がn個巻かれたトランスのピーク磁束密度は

Bpeak=ϕpeakAe=(n1)tDV12N1+AL1DN=2nNnInoutAe{B_{peak}=\frac{\phi_{peak}}{A_e}=\frac{(n-1)\frac{tDV_1}{2N_1}+\frac{A_L}{1-D}\sum_{N=2}^nN_nI_{n_{out}}}{A_e}}

と導出できました。さらに三次巻線を巻く場合は

Bpeak=ϕpeakAe=tDV1N1+AL1D(N2I2out+N3I3out)Ae{B_{peak}=\frac{\phi_{peak}}{A_e}=\frac{\frac{tDV_1}{N_1}+\frac{A_L}{1-D}(N_2I_{2_{out}}+N_3I_{3_{out}})}{A_e}}

となります。めちゃくちゃ複雑な式になってゴメンね。。。
コアの飽和磁束密度をBmaxとすると必ず

BmaxBpeak{B_{max}\geqq B_{peak}}

とするように設計しましょう。
ちなみにここまで出てきたAL値は、ギャップを設けるのであれば後述のALallになります。

(一次)巻線最大許容電流

巻線により作られる最大磁束は

ϕpeak=LIpeakN{\phi_{peak}=\frac{LI_{{peak}}}{N}}

より、一次巻線の最大磁束は

ϕpeak=L1I1peakN1{\phi_{peak}=\frac{L_1I_{1_{peak}}}{N_1}}

Bpeak=ALNnInpeakAe{B_{peak}=\frac{A_LN_nI_{n_{peak}}}{A_e}}

つまり一次巻線に流せる最大許容電流は

I1max=AeBmaxALN1{I_{1_{max}}=\frac{A_eB_{max}}{A_LN_1}}

またこの式より、巻線を一つしか巻かないインダクタの最大許容電流は

Imax=AeBmaxALN{I_{{max}}=\frac{A_eB_{max}}{A_LN}}

先程の磁束密度において

BmaxBpeak{B_{max}\geqq B_{peak}}

の通りになっていれば

I1maxI1peak{I_{1_{max}}\geqq I_{1_{peak}}}

が成り立ちます。

ギャップ長

コアに設けられたギャップによってできる磁気抵抗Rgは

Rg=lgμ0Ae{R_g=\frac{l_g}{\mu_0A_e}}

磁気抵抗RはAL値の逆数であり、トランスコアにできた総磁気抵抗はこのギャップ磁気抵抗Rgを足したものになります。つまり合成ALallは

ALall=11AL+lgμ0Ae{A_{L_{all}}=\frac{1}{\frac{1}{A_L}+\frac{l_g}{\mu_0A_e}}}

ここからギャップ長lgを求めると

lg=μ0Ae(1ALall1AL){l_g=\mu_0A_e(\frac{1}{A_{L_{all}}}-\frac{1}{A_L})}

トランスコアの中脚だけにギャップを設置する場合、ギャップ長はlgと同じ長さになります。一方EEやEIコアなど2つに別れたコアのEとE(I)の間に隙間を作る場合、ギャップ長はlgの半分になります。

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