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4558D 2024年01月15日作成 (2024年01月16日更新)
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PCBgogoで基板制作した。

PCBgogoで基板制作した。

はじめに

PCBgogoで4層基板を制作したので、普段利用させていただいているJLCPCBとの比較も交えつつ所感を述べてみます。

きっかけ

私の過去記事「Z80 CPUをPICマイコンで動かしてLチカしてみた」に、PCBgogo マーケティング部門の 葉偉強 様からコメントをいただいたのがきっかけです。このようなレビューは行ったのは今回が初めてですが、記事の内容は自由、とのことで引き受けさせていただきました。
また、記事の最後に、新規ユーザー向けのキャンペーンリンクも添付しております。ぜひ最後までお付き合いください。

制作した基板

今回製作した基板は、Z80ワンボードコンピュータのROM/RAMの拡張に用いる以下のような回路のものです。
回路図

UVEPROM(MBM27C128)とSRAM(LH5116-10)を、Z80から引き回されるアドレスバス、データバス、制御信号に接続する、シンプルな構成としました。また、Z80関連の基板はすべて10cm×10cmの4層で基板作成をしているので、今回もそれに倣い、10cm×10cmの4層基板としました。
基板レイアウト

完成した基板

作成した基板データをマーケティング担当者の方にメールにて渡し、下図のような基板を製造いただきました。全体的な外観については、いつも利用しているJLCPCBさんとほぼ同様です。提出したCADデータ通りに製造いただいており、部品の実装も問題なくできる品質です。
表面
裏面
部品を実装した様子

ただし、基板をよく観察すると細かい部分の加工に特徴がありました。以下、普段利用しているJLCPCBの基板との比較から、PCBgogoで製造した基板の特徴を私なりに挙げてみます。なお、全く同一の基板を2社で製造するのは予算の都合から厳しかったため、別回路の基板(メタル層数とサイズは同一)と比較しておりますこと、ご了承ください。

PCBgogoの良い点①:レジスト層が厚い

基板を観察していて最もよいと感じた点は、表面のレジストが厚めに塗布されていることです。JLCPCBで製造した場合、コスト削減のためかレジストが薄く、5枚製造すると1枚はレジストにキズが入っていたり、運が悪いとレジストが剥がれてCu層が露出していることもよくあります。

ビアの周囲を比較すると一目瞭然で、PCBgogoではレジストが厚めに塗られているためビア周辺が盛り上がっているのがよく見えます(写真ではわかりづらいですが…)。信頼性が要求される基板を試作するような場合は、JLCPCBよりもPCBgogoを利用したほうが良いかもしれません。
ビア周辺の比較 (左:JLCPCB, 右:PCBgogo)

PCBgogoの良い点②:基板端の処理が丁寧

またPCBgogoの基板では、基板端の処理が丁寧で、バリなどがほとんどありませんでした。写真はJLCPCBで製造した基板と端の処理を比較したものです。左側のJLCPCBの基板はところどころバリや欠けが見られますが、右側のPCBgogoの基板には一切見られません。やはり、特に信頼性に直結するような工程について、きちんとコストをかけて製造されていることがうかがえます。
基板端の比較 (左:JLCPCB, 右:PCBgogo)

PCBgogoの悪い点:シルク印刷がやや雑

基板を観察していて1点だけ気になった点が、シルク印刷の品質がJLCPCBと比較するとよくないことです。特に、大きな面積を塗りつぶすようなパターンだと、うまく塗りつぶせずに縞模様のようになってしまいます(電解コンデンサ周辺)。また、部品の縁取りなどの細い線の描画が苦手なようで、場所によっては実線のはずの箇所が点線のようになっています(ICソケット周辺)。
基板端の比較 (左:JLCPCB, 右:PCBgogo)
ただ、回路動作に影響しない部分であることと、PCBgogoが格安PCB製造業者であることを考慮すれば、信頼性に直結しないシルク印刷でコストダウンしている印象を受けます。試作用であれば全く問題のないレベルです。

まとめ・感想

製造したPCBを比較レビューする、という経験を今回初めてさせていただきました。ちゃんと比較してみると、会社ごとの方針の違いが何となく見えてきて、とても興味深く勉強になりました。
全体的に、PCBgogoさんは信頼性に関わる部分にはコストをかけて品質確保し、それ以外の部分でコストを削ることで、基板の信頼性と低価格を両立されている印象を受けました。

また、PCBgogo マーケティング担当の 葉偉強 様には、お声がけから基板製造、記事執筆に至るまでの過程において、色々と気にかけていただきました。私的な事情により、製造データ提出や記事執筆が遅れご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げるとともに、柔軟に対応いただきましたことにこの場を借りて感謝申し上げます。

最後に

現在PCBgogoでは、新規ユーザーへの特典として、$1でプリント基板試作&送料無料になるキャンペーンを開催中です。 以下のリンク先よりアクセスいただくことで、キャンペーンに参加できる、とのことです。
 キャンペーンリンク:https://www.pcbgogo.jp/promo/4558D
開催期間は特に設けられていませんが、アカウントを新規作成した際の初回発注時に利用できます。利用される際の注意点もリンク先にまとめられていますので、ご一読のうえぜひご利用ください。

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アナログ回路に興味があります。 Twitterやってます。@electrotelecast
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