アナログ回路を作っているときに、あると便利なICの一つを紹介します。
シャントレギュレータTL431
こんなトランジスタみたいな三本の足だけ生えたICですが色んな使い方が出来ます。
簡単な等価回路はこんな感じになっており、内部にオペアンプや基準電圧Vrefが内蔵されています。ちなみにVrefは2.5Vです。REF端子はオペアンプの入力に繋がっています。
つまり2.5Vを基準に様々な電圧を生成したり比較することができるICです。そして端子数が少ないので、オペアンプのように8足分配線するような苦労を減らすことができます。
仕様
基準電圧Vrefがおおよそ2.5[V]です。カソードアノード間電圧Vkaは最低2.5~最大36[V]まで、またカソードアノード間電流Ikaは最低1~最大100[mA]まで流せます。この範囲内で使用しないといけません。またこのICの損失はVka*Ikaですね。VkaとIkaが大きいほど発熱しますのでご注意ください。基本的にIkaは5[mA]以下がいいかもしれません。
動作
こんな感じで12[V]の電源を用意し、REF端子には0~5[V]まで振れる信号を入力しました。
REF端子に入力された信号Vrefが2.5[V]を超えると、TL431がオンしR1に電流が流れているのがわかります。
このときVkaは0になってますが、正式には2.5[V]になります。SPICEモデルが不正確なので気にしないでください。つまりオンしたときのVkaは2.5[V]まで下がります。
ということでREF端子の電圧が2.5Vになるとオンすることがわかりました。コンパレータのような動作をしていますね。
ここでは色々な使い方を紹介しておきます。発振する可能性があるので位相補償は各自お願いします。
回路例
コンパレータ
さっきのコンパレータを応用します。
信号電圧Vsigが一定電圧を超えると、カソードの電圧が2.5Vまで下がってR3とカソードアノードに電流が流れます。この原理はスイッチング電源のエラーアンプとしてめちゃくちゃ使われています。(私が作ったコンバータもそうです)
REFの電圧が2.5[V]になればTL431がオンするので、分圧前のオン電圧Vsig(on)との方程式を組み
つまり、信号電圧Vsigがある電圧を超えたときに電流が流れ出す電圧Vonは
非反転増幅回路の式になっちゃいましたね。Vsigがこの電圧を超えるとR3に電流が流れます。
サージ電圧検出回路
ちょっとわかりにくいですけど、Vsigがある電圧を超えるとVsgの電圧が12[V]まで上昇してるのがわかります。
このときの信号電圧Vonは、同じく
となりますね。
フォトカプラを使って絶縁することもできます。
(可変)基準電圧
抵抗三本で自由な電源電圧から、一定の電圧となる基準電圧Vthが生成できる回路です。2.5V以上のあれば好きな基準電圧を作れます。
Vthは、さっきの非反転増幅回路の式を用いて
となります。
(可変)リニアレギュレータ・安定化電源
さっきの応用して、トランジスタを追加してさらに電流を流せるようにしたものです。
めっちゃシンプルだけどカスタマイズし放題なリニアレギュレータが作れちゃいます。
出力電圧Voutは
ですね。そしてQ1を大きくしたりダーリントンにすれば大電流に対応できます。またR1やR2を可変抵抗にすれば可変電源も作れますね。
(可変)定電流回路
これもさっきのを応用したものです。Rloadの抵抗値などや電源電圧に関わらず一定の電流を流し続けます。Rloadに流れる電流IRは
です。
もちろんR1やR2を可変抵抗にすると可変定電流回路にすることができます。
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rily
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(メッセージ: 初版)
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