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tomfive 2021年02月14日作成 (2021年11月25日更新)
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マグネチックループアンテナのチューニングを遠隔で行う

マグネチックループアンテナのチューニングを遠隔で行う

はじめに

2019年春に、雑音の中から信号を浮かび上がらせるデジタル無線方式FT8のにぎわいをみて、アマチュア無線を再開したカンバックハムです。HF(短波帯)の無線通信では、太陽黒点が影響します。現在太陽黒点の極小期ですが、すでに、2000交信を超えて、FT8の威力を感じています。

今回の電子工作は、アパマンハムに最適なマグネチックループアンテナのチューニングを遠隔操作するものです。このマグネチックループアンテナは、ループ部と直列の可変コンデンサで共振するもので、可変コンデンサには、トロンボーンコンデンサを使用している。これは、楽器のトロンボーンのように導体をスライドさせて対向する面積を変えて容量を変化するコンデンサ。
このスライドするには、ギヤードDCモーターで駆動している。付属のスイッチ付の電池ボックス(乾電池2個直列)には、1mぐらいのケーブルのみ。トランシーバーは、15m離れた場所に配置していたので、遠隔操作を考えました。

マグネチックループアンテナ設置状態

FT8については、次のリンクを参照。
FT8

太陽黒点は、次のリンクでリルタイムに報告されている。
太陽黒点

太陽黒点と無線通信については、次のリンクが詳しい。
太陽黒点と無線通信

構成

構成図

部品リスト

部品名 型名 購入先
1 ラズバイ3 Raspberry pi3+ACアダプタ スイッチサイエンス
2 基板 Raspberry Pi用ユニバーサル基板 P-11073 秋月電子
3 コネクタ ピンソケット 2×20(40P) ラズパイ用スタッキングコネクタ C-10702 秋月電子
4 モータードライバ TA7291P 秋月電子(現在販売していない)
5 nanoVNA nanoVNA Amazon
6 抵抗 470 Ω, 10kΩ 秋月電子
7 LED 赤色LED 秋月電子
8 端子台 ターミナルブロック 2ピン(緑)(縦)小 P-02333 秋月電子
9 デカップリングコンデンサ 電解コンデンサ 10µF 秋月電子

販売中止のTA7291Pについては、東芝のHPでは、生産終了予定となっていて価格が上昇しています。
モータドライバ TA7291P

モータードライバについては、次が詳しい
TA7291P を使った小型モータ駆動回路

モータードライバ おすすめ 
DRV8833

回路図

ブレッドボード実体配線図

回路図
回路図のみTA7291Pのピンの並びの向きが反対なことに注意
ラズバイ用ユニバーサル基板に組み込んだ様子

動作説明

ラズパイとそのスタッキングコネクタ基板に搭載したモータードライバで、アンテナに備えられたDCモーターを駆動します。通信は、Wi-Fi アクセスポイント経由で接続します。

ラズパイには、VNCserverを、iPod touchにはVNCviewerをインストールし接続すると、iPod touchにラズパイのデスクトップが表示されて操作できる。ボタンは、Pythonのtkinter モジュールを使っています。

同調の確認には、NanoVNAというネットワークアナライザを用いています。タイトル画像は、そのスクリーンでVSWRは、1.34 になっています。

iPod touchのスクリーン

VNC server / viewer

Nano VNAで広がるRF測定の世界 RFワールド No.52

動画

この動画は、チューニング中のnanoVNAのスクリーンです。中心周波数は、7.043 MHzで、SPANは、100kHzです。S11 のスミスチャート表示とVSWRを表示しています。左上のマーカー表示が、VSWRです。
モーターを駆動することで、共振周波数が、徐々に高い周波数に移動して、VSWRは最初2.7程度だったものが、最後は 1.34 になっています。

ここに動画が表示されます

まとめ

これでトランシーバーの傍で、アンテナのチューニングが可能になった。処理は軽いので、ラズパイ3ではもったいない。次は、 raspberry pi zero W にしてみようと思う。
raspberry zero W

付録 ソースコード

マグネチックループアンテナチューナーリモコン

#/usr/bin/python import RPi.GPIO as GPIO import time import tkinter GPIO.setmode(GPIO.BCM) GPIO.setup(14,GPIO.OUT) GPIO.setup(15,GPIO.OUT) GPIO.setup(18,GPIO.OUT) def up(): GPIO.output(14,True) GPIO.output(15,False) GPIO.output(18,True) def down(): GPIO.output(14,False) GPIO.output(15,True) GPIO.output(18,True) def stopi(): GPIO.output(18,False) tki=tkinter.Tk() tki.geometry('400x800') tki.title('MLA tuner') btn1=tkinter.Button(tki,text="UP",font=("",16),command=up,width=5, height=2) btn1.place(x=100,y=200) btn2=tkinter.Button(tki,text="DOWN",command=down,font=("",16),width=5,height=2) btn2.place(x=200,y=200) btn3=tkinter.Button(tki,text="STOP",command=stopi,font=("",16),width=5,height=2) btn3.place(x=300,y=200) tki.mainloop()
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2019年春に、最近のデジタル無線方式FT8のにぎわいをみて、また始めたカンバックハムです。 もっぱら、Raspberry Pi Raspbian で動かすPython を使っています。
  • tomfive さんが 2021/02/14 に 編集 をしました。 (メッセージ: 初版)
  • tomfive さんが 2021/02/14 に 編集 をしました。 (メッセージ: 目次削除、項番削除、構成修正)
  • tomfive さんが 2021/02/15 に 編集 をしました。 (メッセージ: ブレッドボード実体回路図を追加ほか)
  • tomfive さんが 2021/02/15 に 編集 をしました。 (メッセージ: 構成図修正など)
  • tomfive さんが 2021/02/15 に 編集 をしました。 (メッセージ: 部品表修正など)
  • tomfive さんが 2021/02/15 に 編集 をしました。 (メッセージ: タイトルなど修正)
  • tomfive さんが 2021/02/15 に 編集 をしました。
  • tomfive さんが 2021/11/25 に 編集 をしました。
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