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Arduino_MKR_WAN_1300

Arduino MKRシリーズのマイコンボード。Arduino MKR ZEROを基に作られており、主な仕様はMKR ZEROと同じである。LPWAのひとつであるLoRa通信機能を搭載している。

概要

Arduino MKR WAN 1300はArduino ZEROにLoRa接続機能を搭載したマイコンボード。

LPWAのひとつであるLoRa接続が可能であるため、IoTプロジェクトの設計に向いている。

ArduinoのMKRシリーズはMKR WAN 1300の他に、Arduino MKR FOX 1200Arduino MKR GSM 1400などがある。

特徴

Arduino MKR WAN 1300のマイコンは、ZEROにも使われているAtmel SAMD2121G18に加えて、LoRa通信機能を内蔵したMurata CMWX1ZZABZが採用されている。

価格は39.00ドル。日本円で約4,300円で、現在はアメリカやヨーロッパで販売されている。

MKR WAN 1300という名前は「LoRaWAN」に対応していることに由来している。

アンテナ

LoRa接続を行うためには、マイクロUFLコネクタで接続できるGSMアンテナを取り付ける必要がある。取り付けたら、LoRa接続の範囲である433/868/915MHzの周波数を受信できるか確認する。

電源供給

Arduino MKR WAN 1300は公称電圧が1.5Vの乾電池2本もしくは5Vの外部電源で操作する。

プラス極はUSBコネクタに近い方の端子である。

乾電池は単3電池か単4電池が使用可能。その場合、ネジ端子ブロックを使用して接続する必要がある。

5Vの外部電源を使用する場合、USB電源は自動的に切断される。

上記のような電源を接続していない場合は、省エネ状態で稼働するように設計されている。

利用上の注意点

Arduino MKR WAN 1300は、他の多くのArduinoと異なり3.3Vで動作する。各I/Oピンが許容できる最大電圧は3.3Vで、これ以上の電圧をかけるとボードが壊れる恐れがある。

5Vデジタルデバイスに出力することは可能だが、双方向通信をする場合はレベル変換が必要。

搭載されている電源LEDは、USBを経由した電源入力とVinピンによる5V入力に接続されているため、USBもしくはVinピン経由で電源が供給されている状態で点灯する。バッテリ電源で動作しているときは消灯する。

オンボードLEDはD6ピン。他のArduinoボードでは13ピンが多いため、スケッチを書き換えする必要がある。

開発環境

Arduinoの開発環境についてを参照。

仕様

バージョン Arduino MKR WAN 1300
CPU ATSAMD21(Cortex-M0+ 32bit low power ARM MCU)
メモリ 内蔵フラッシュメモリ: 256KB / 32KB SRAM
動作電圧 3.3V
IO デジタル入出力 ×8, PWM出力 ×12, アナログ入力 ×7(ADC 8/10/12bit), アナログ出力(DAC 10bit), UART, SPI, I2C
外部割込み 8(0,1,4,5,6,7,8,A1または16,A2または17)
LED ON, CHARGE, LED(6番ピン)
USBポート microUSB Type-B
ボタン リセット
IOピンあたりのDC電流 7mA
クロック速度 32.768kHz(RTC), 48MHz
通信 LoRa
アンテナパワー 2dB
キャリア周波数 433MHz, 868MHz ,915MHz
電源 5V(USB, VIN)
対応バッテリー 単3電池 ×2, 単4電池 ×2
サイズ 67.64mm × 25mm / 重さ: 32g

参考