Arduino_Nano

概要

Arduino Nanoは、Arduinoシリーズの初心者向けボードのひとつ。

ブレッドボードに直接挿して使えるのが特徴である。

Unoの旧型機種であるDuemilanoveを基に作られているため、Unoの小型版とも言われる。

初心者向けのArduinoボードは、NanoやUnoの他にも、Leonardo、101、Microなどがある。

特徴

Arduino NanoはATmega328Pを基に作られたマイコンボードである。

価格は22.00ドル。

ボードのサイズが18×45mmと小さいため、USB mini-Bポートを搭載している。

小型化するため、電源供給に使われるDCジャックは削除されており、電源供給はUSB経由で行うのが一般的である。

オンボード

Nanoに搭載されている主なコンポーネントは以下のとおり。

• ATmega328P
• FT232RL
• デジタルI/Oピン：14
• アナログ入力ピン：8
• 16MHz水晶振動子
• mini-B USBポート
• リセットボタン

マイコン

Nanoは動作用のマイコンとしてATmega328P、USB接続用としてFT232RLを搭載している。

動作用のマイコンとUSB接続用のマイコンを1つのマイコンで行うボードもあるが、2つに分けて搭載することで動作用のマイコンをリセットしてもUSB接続が切断されずに作業することができる。

ATmega328P

ATmega328Pは、Unoにも搭載されているマイコンチップで、STK500プロトコルを使用して通信するブートローダを内蔵している。

メモリは32KB（そのうち2KBをブートローダが使用）で、2KBのSRAMと1KBのEEPROMを持つ。

UART TTL（5V）シリアル通信やI2C（TWI）/SPI通信をサポートしている。

電源

Nanoへの給電方法は、USB接続か外部電源（非調整電源または安定化電源）接続である。

同時に複数の電源に接続した場合、最適な電圧の電源が自動的に選択される。

電源を接続するとボード上の青色LEDが点灯する。

USB接続

NanoにはDCジャックがないため、USB経由で電源を供給するのが一般的である。

Nanoボードに搭載されているUSBポートは標準のものではなくmini-B USBポートである。

この端子は多くのデジタルカメラなどに使用されているため、デジカメのUSB充電用ケーブルで代用できる場合が多い。

外部電源

外部電源から供給する場合、非調整電源なら30ピン、5V安定化電源なら27ピンから給電できる。

入出力

Nanoには、5Vで駆動する14本のデジタルIOピンがある。各ピンは最大40mAを供給・受信でき、20～50kΩの内部プルアップ抵抗を備えている。

また、10bitの分解能を持つアナログ入力ピンが8本ある。

オンボードLED

他の多くのArduinoボードと同じく、13ピンはオンボードのLEDに接続されている。

HIGHのときに点灯し、LOWのときに消灯する。

開発環境

Arduinoの開発環境についてを参照。

自動リセット

NanoのATmega328Pはアップロード前にリセットする必要があるが、IDEで自動的にリセットされるように設計されている。

そのためボード上のリセットボタンを押す必要はなく、IDE上のアップロードボタンを押すだけでリセットとアップロードが可能である。

また、ボード上のリセットボタンを押してもリセットは実行される。シールドの使用などによってリセットボタンが押せない場合は、リセットピンをLOWにすることでもリセットが可能。

仕様

参考

• Arduino Nano - Boards & Modules - Arduino（公式）