SPI to パラレル変換モジュールを自作する
SPI to 8080-system bus bridge using GreenPAK. (緑豆壱拾漆號)
はじめに
SPIをパラレル変換したいなぁ。でもそんなIC手元にないし、探してもちょうどいいのはなさそう。
運良く見つかっても、機能が多すぎて使いこなせないかも。
それに買うのは時間もお金もかかる。
はんだづけだってめんどうだし、モジュールなんて売ってない。
そうだ!DIP版GreenPAKでつくってみよう。
これからはハードウェアも欲しいときに自作する時代かもしれません。
動作
SPI信号を8080-systen 8bitバス形式に変換します。
リード及びライトが可能です。
部品一覧
部品名 | 型番等 | 数量 | 備考 |
---|---|---|---|
GreenPAK | SLG46826V-DIP | 1 | Dialog直販で購入 |
設計方針の検討
まず、SPIフォーマットと8bit BUSフォーマットの間の基本的なタイミングチャートを検討しました。
8bit BUSフォーマットではライトとリードが可能です。また、LEDパネルにアクセスしたかったので、アドレスをライトしてすぐリードする使い方も想定されます。そこでタイミングチャートを3種類作成しました。
GreenPAKの設計
GreenPAKはCPLDのようなプログラマブルデバイスです。汎用ロジックIC数個で組めるような回路の置き換えに適しており、簡単な回路がこれ一個で実現できます。今回はDIP版であるSLG46826V-DIPを使いました。
回路の説明
回路図の上に並んでいるのが、ライト用のシリパラ変換回路です。
Dフリップフロックが直列につながっており、最後は3個分のフリップフロップをPipeDelayで代用しています。
また、SS入力がHighの時にリセットされるようになっています。
中段がリード用のパラシリ変換回路です。2入力マルチプレクサをツリー状につないで、カウンタを使った選択信号によりMSBから順にMISO端子に出力するように構成しています。
下段の回路が8ビットバスのRXWやRDXを生成する回路で、PGENを使ったタイミング回路とゲートにより信号を生成しています。また、リード時以外はMISO端子をHi-Zにする信号も生成しています。
モジュール化
DIP版のSLG46826V-DIPは購入時に最初から足がついています。
設計をI2Cで書き込むだけで、基板設計もはんだ付けも一切省略してオレオレモジュールが作れてしまいます。
ブレッドボードにさして書き込んだら、すぐにマイコン用インタフェースとして使えます。
おわりに
誰でもお試しいただけるように設計データをGitHubに公開しています。
https://github.com/AoiSaya/GreenPAK_SPI2BUS
オレオレモジュール作成のご参考になれば幸いです。
今回は既存のICをマイコンでたたいて動かすような記事ではなく、このまま販売できそうなハードウェア作品としてのオレオレモジュールの作成についてご紹介しました。
この設計を書き込んだDIP基板を本当に販売して欲しい方がいらしたらご相談ください。
ライセンス等
Copyright 2021 AoiSaya
CERN-OHL-P2とします。
以下の場合を除き、個人、法人、商用、非商用問わず無料でご利用頂けます。
ご相談いただきたい事項
・この記事や設計データそのもの(軽微な改変を含む)を販売する場合
・この設計(軽微な改変を含む)だけを焼いたデバイスもしくはモジュールを販売する場合
免責事項
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