基板の名刺、ずっと作りたかったのですが、ようやく着手することができました。
以前、フルカラーPCBサービスで名刺の試作はしているのですが、今回はオーソドックスな緑と白の基板で、量産・配布を前提にした試作です。
本記事は、YouTube動画の補足記事です。「三峰スズ」は電子工作などを楽しむTech&DIYなVTuberです!ぜひ動画もご覧ください!
回路
回路は、スイッチ押下でLEDが点灯するだけの、シンプルな回路です。もっと凝ったものをとも考えたのですが、アイディアがまとまらず、ひとまず実用できる最小限の回路となりました。
部品は、電池ホルダー、タクトスイッチ、LED、抵抗の4点だけです。
基板デザイン
左と上には定規を配置して、組み立てなくとも実用できる要素を配置してみました。ミリメートルだけでなくインチ表記も追加してあります。
下のほうのICのフットプリントは、わたしにまつわるICの形状を配置しました。WCH CH32VシリーズのCH32V003J4M6 (SOP-8), CH32V003F4P6 (TSSOP-20), CH32V203K8T6 (LQFP-32), CH32V203C8T6 (LQFP-48) です。回路としては機能しないので、ただただ意匠です。
QRコードはTwitter(X)へのリンクとなっています。フットプリント作成時は、明るい個所と暗い個所の取り違えにご注意を。
中央には自分の姿を印刷しています。ペイントソフトでマスク画像を4種類作成し、フットプリントへ変換しました。マスク画像をKiCADのイメージエディターで取り込み、出力寸法を指定してクリップボードへコピー、必要に応じてフットプリントの編集からレイヤーを変更して、基板に配置します。
プリント基板のレイヤー構成は次のようになっています。
- シルクスクリーン(白色)
- レジスト(緑色)
- 銅箔(銀色や金色)
- 基板色(緑色)
これらをうまく組み合わせて、表面の具合を調整していきます。
最終的には実物を見るしかないのですが、KiCADの3Dプレビューなどでイメージを膨らませて、いい感じにしていきます。
注文
今回もJLCPCBに注文しました。5枚3ドルはやはり圧倒的です。オプションとしては、基板の厚みを0.8mmに変更したくらいです。そういえば注文番号の印刷は印刷しないのがデフォルト設定になっているんですね。
銅箔のメッキはHASL (はんだめっき)です。ENIG (金メッキ) のほうが見栄えがいいような気はするのですが、悩みどころ……(ちなみにフルカラーPCBサービスだと金メッキは標準オプションで追加料金不要のようです。)
実物を見て
おおむね想定通りのできあがりでした!
修正したい点は、
定規のインチスケール : 視認性が悪いので外す。
おもて面のQRコード : Twitterへのリンクであることを明示する。
LEDの電流制限抵抗 : 部品表では1Kオームだが、実際には10オームにしたので、表記に反映する。
部品表 : 抵抗の綴りが間違えている。(正しくは"Resistor")
CR2032電池ホルダーの選定 : はんだづけがちょっと難しいので、部品を変えてもいいかも。(わたしは動画撮影のために皮手袋を着用していたので、加熱中の電池ホルダーを指で押さえて(!)はんだづけしました)
CR2032電池ホルダーのフットプリント : この部品だとしても、負極のパッドが広すぎた。正極のパッドとかなり近接しているため、位置合わせがシビアになっている。ふちの部分は銅箔だけ外す。
まとめ
基板名刺はいいですね! なかなか気に入っていて、意味もなくボタンを押してチカチカLEDを光らせたりしています。
インターネットではもっと凝った楽しい回路を組み込んでいる方もいるようなので、なにか思いついたら、回路面でもパワーアップさせてみたいところです。
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verylowfreq
さんが
2024/11/28
に
編集
をしました。
(メッセージ: 初版)
Opening
rdon
2024/11/30
ログインしてコメントを投稿する10Ωは小さすぎるのではとも思いましたが、コイン電池だと内部抵抗が高いので大丈夫みたいですね。