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AoiSaya 2021年02月27日作成 (2021年12月11日更新) © CERN-OHL-P 2
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あと5分眠ても遅刻しない目覚まし時計の製作

あと5分眠ても遅刻しない目覚まし時計の製作

緑豆壱肆號「RewindTimeClock」

はじめに

人類の夢を形にしました。

時間を5分だけ巻き戻します。

あと少しだけ寝たい時にお使いください。

動作

アラームが鳴ったら目覚まし時計の上部のキーをたたくと、5分だけ時計を巻き戻します。
5分後にもう一度アラームが鳴ります。
巻き戻した後は、1分間を59秒でカウントすることで5時間かかって元の時間に戻ります。

使い方

寝る前にキーを押して眠りにつきましょう
すると寝ている間に時計が5分間だけ早送りされます。つまり実際にはアラームは5分早く鳴るのです。
ですから5分余分に寝ても寝過ごしたということはありません。

「あと5分寝たいけど遅刻したくない」という人類を夢をかなえることができます。

部品一覧

部品名 型番等 個数 備考
目覚まし時計 アナログ式 1個 ダイソーで購入
キーボードスイッチ 白軸 1個 aitendoで購入
キーキャップ Yキー 1個 aitendoで購入
GreenPAK SLG46826V-DIP 1個 Dialog直販で購入
昇圧DCDCコンバータ 3.3V出力 1個 Aliexpressで購入
抵抗 150Ω 1本 手持ち
ポリウレタン線 0.2mm 1巻 手持ち
その他消耗品 適宜 適量 はんだ等

GreenPAKの設計

GreenPAKはCPLDのようなプログラマブルデバイスです。汎用ロジックIC数個で組めるような回路の置き換えに適しており、簡単な回路がこれ一個で実現できます。今回はISP版であるSLG46826のDIPモジュールを使いました。
回路図を示します。

GreenPAKの回路図

アナログ時計を分解するとコイル制御信号が2本出ています。この制御信号をGreenPAKで差し替えてあげれば時計の針を制御できます。
2本のコイル制御信号をORすると1秒クロックが得られます。このクロックを基準に巻き戻し信号や早送り信号を生成します。

時計操作に関してはこちらのページを参考にさせていただきました。
http://radiopench.blog96.fc2.com/blog-entry-499.html

時計の電池は1.5V ですが、GreenPAKを動かすには電圧が足りないので3.3Vに昇圧するDCDCコンバータを使いました。

設計ノウハウ的なこと

右側のコンポーネント欄からわかるようにほぼすべてのパーツを使い切っています。
それでもインバータが足りず右下の双方向端子をインバータ代わりに使用しています。

具体的には、端子設定を双方向1xpush pull 、100kΩプルアップにし、INにVDDをつなぐと、OE端子に入力した信号が反転してOUT端子から出力されます。この接続では外部端子はHigh出力固定のままになります。
キャプションを入力できます

組み立て

1)SLG46826V-DIPの足を除去します。
2)DCDCコンバータをDIP基板に重ねて両面テープで固定します。
3)DCDCコンバータとDIPの間の電源を配線します。
キャプションを入力できます

4)目覚まし時計を分解します。
5)ニッパーとナイフでボタン部分を削り、接着剤でキーボードスイッチをとりつけてアラーム停止入力に配線します。
6)DCDCコンバータの入力と電池ボックスの間を配線します。
7)コイル制御信号とコイルの間を切り離してDIP基板を間に挟みます。コイルへの出力には抵抗を挟んでおきます。
キャプションを入力できます
8)DIP基板のI2C端子から設計データを書きこみます。
9)ケースの中の隙間にDIP基板を納めます。
10)配線を噛みこまないようにケースを閉めます。
11)キーキャップを取り付ければ完成です。

「時間を巻き戻しますか?Y/y」

書き込みノウハウ的なこと

足を外したDIP基板に設計データを書き込むには両側にICクリップテストリードが便利です。
DCDCから電源を供給した状態で、GreenPAK DIP Development Board(SLG4DVKDIP)のGNDとI2C端子の計3本をDIP基板につなぐことで書き込みができます。

おわりに

Twitterにつぶやいたときの動画を紹介します。
https://twitter.com/La_zlo/status/1259532169774370818

ご笑覧いただければ幸いです。

ライセンス等

Copyright 2021 AoiSaya
CERN-OHL-P2とします。
以下の場合を除き、個人、法人、商用、非商用問わず無料でご利用頂けます。
ご相談いただきたい事項
・この記事や設計データそのもの(軽微な改変を含む)を販売する場合
・この設計(軽微な改変を含む)そのままのデバイスもしくはキットを販売する場合

免責事項

本記事の正確性については努力しておりますが、当方は利用者が当記事の情報を用いて行う一切の行為について何ら責任を負うものではありません。本記事の情報の利用、内容によって、利用者にいかなる損害、被害が生じても、著者は一切の責任を負いません。ご自身の責任においてご利用いただきますようお願いいたします。

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