Arduino_MKR_1000
Arduino MKRシリーズのマイコンボード。Arduino MKR ZEROを基に作られており、主な仕様はMKR ZEROと同じである。Wi-Fi通信機能を搭載している。
目次
概要
Arduino MKR 1000はArduino ZEROにWi-Fiシールド機能を組み合わせたマイコンボード。
WiFiモジュールはSHA-256に対応している。
ArduinoのMKRシリーズはMKR 1000の他に、MKR FOX 1200やMKR WAN 1300、MKR GSM 1400などがある。
特徴
Arduino MKR1000のマイコンは、Zeroにも使われているAtmel SAMD21G18に加えて、WiFi通信機能を内蔵したATSAMW25が採用されている。
価格は34.99ドル。
基本的な仕様はMKR ZEROと同じ。
オンボード
MKR 1000の主なコンポーネントは以下の通りである。
- ATSAMD21G18
- デジタルIOピン:22
- PWM出力ピン:12
- アナログ入力ピン:7
- アナログ出力ピン:1
- JSTコネクタ
- micro USB-Bポート
マイコン
マイコンとしてAtmel ATSAMW25というSoCを採用している。ATSAMW25は以下の4つにより構成されたSoCである。
- SAMD21 Cortex-M0+32bit 低消費電力ARM MCU
- WINC1500 低電力 2.4GHz IEEE802.11 b/g/n WiFi
- ECC508暗号化認証
- 1×1ストリームのPCBアンテナ
電源
MKR1000への給電方法はUSB接続か外部電源接続である。
また充電回路を備えているため、LiPoバッテリを接続して充電することも可能。
電源ピン
- Vin:安定化された5V電源を基板に供給するための入力用ピン。Vinから給電すると自動的にUSB電源が切断される
- 5V:ボードに入力された調節されてない5Vをそのまま出力
- VCC:オンボードレギュレータによって調整された3.3Vを出力
LiPoバッテリ
MKR 1000は350mAhのプリセット充電電流を持つ専用チップを使用している。LiPoバッテリの性質上、少なくとも700mAhの容量を持つバッテリが必要である。
充電時間が4時間になると、自動で充電を止めてスリープモードになる。
バッテリを接続するためのボード上のコネクタは、オス2ピンJST PHである。そのためメスの2ピンJST PHR2タイプのコネクタを持つLiPoバッテリが使用できる。
電源LED
ボード上には給電中に点灯するPOWER LEDがある。これはUSB接続かVinによる給電の場合に点灯し、バッテリからの給電時には点灯しない仕様になっている。これはバッテリの充電を最大限に生かすためである。
充電LED
POWER LEDの他に、CHARGE LEDというものがある。これはLiPoバッテリに充電している状態のときに点灯する。
このLEDが、約2Hzの周波数で点滅しているときは、以下の場合が考えられる。
- バッテリがJSTコネクタに接続されていない
- 過電流または破損したバッテリが接続されている
入出力
MKR1000は3.3V駆動のボードである。そのためIOピンが許容できる最大電圧は3.3Vで、この数値を超えると壊れる恐れがある。
5Vシールドへの出力は可能だが、双方向で通信するには電圧を調整する必要がある。
オンボードLED
他のボードとは異なり、6番ピンがオンボードLEDに接続されている。
開発環境
Arduinoの開発環境についてを参照。
仕様
バージョン | Arduino MKR1000 |
---|---|
CPU | ATSAMD21(Cortex-M0+ 32bit low power ARM MCU) |
メモリ | 内蔵フラッシュメモリ: 256KB / 32KB SRAM |
動作電圧 | 3.3V |
入力電圧 | 5V(推奨) |
IO | デジタル入出力 ×8 / PWM ×4 / アナログ入力 ×6 / アナログ出力 |
LED | ON, CHARGE, LED(6ピン) |
USBポート | microUSB Type-B |
ボタン | リセット |
IOピンあたりのDC電流 | 7mA |
クロック速度 | 32.768kHz(RTC), 48MHz |
通信 | Wi-Fi(IEEE 802.11 b/g/n 2.4GHz) |
アンテナパワー | 2dB |
キャリア周波数 | 868MHz |
電源 | 5V(USB, VIN) |
対応バッテリー | 3.7V Li-Po単セル(最小700mAh) |
サイズ | 61.5mm × 25mm / 重さ: 32g |