Arduino_MKR_FOX_1200
Arduino MKRシリーズのマイコンボード。Arduino MKR ZEROを基に作られており、主な仕様はMKR ZEROと同じである。Sigfox通信機能を搭載している。
目次
概要
Arduino MKR FOX 1200はArduino ZEROにSigFox通信機能を搭載したマイコンボード。
現在はヨーロッパのみで販売している。
SigFox通信機能を備えているため、IoTプロジェクトの設計に向いている。
ボードを購入すると、SigFoxの位置情報サービス「Spot'it Geolocation」が無料で使え、SigFoxネットワークに1年間無料で加入できる(1日最大140メッセージまで)。
ArduinoのMKRシリーズはMKR FOX 1200の他に、Arduino MKR WAN 1300やArduino MKR GSM 1400などがある。
特徴
Arduino MKR FOX 1200のマイコンは、Zeroにも使われているAtmel SAMD21G18に加えて、SigFoxを内蔵したATA8520が採用されている。
MKR FOX 1200という名称は「SigFox」に対応していることが由来している。
アンテナ
SigFox通信を行うためには、マイクロUFLコネクタで接続できるGSMアンテナを取り付ける必要がある。取り付けたら、SigFoxの範囲である868MHzの周波数を受信できるか確認する。
電源供給
Arduino MKR FOX 1200は公称電圧が1.5Vの乾電池2本もしくは5Vの外部電源で動作する。
プラス極はUSBコネクタに近い方の端子である。
乾電池は単3電池か単4電池が使用可能。その場合、ネジ端子ブロックを使用して接続する必要がある。
5Vの外部電源を使用する場合、USB電源は自動的に切断される。
上記のような電源を接続していない場合は、省エネ状態で稼働するように設計されている。
利用上の注意点
Arduino MKR FOX 1200は、他の多くのArduinoと異なり3.3Vで動作する。各I/Oピンが許容できる最大電圧は3.3Vで、これ以上の電圧をかけるとボードが壊れる恐れがある。
5Vデジタルデバイスに出力することは可能だが、双方向通信をする場合はレベル変換が必要。
搭載されている電源LEDは、USBを経由した電源入力とVinピンによる5V入力に接続されているため、USBもしくはVinピン経由で電源が供給されている状態で点灯する。バッテリ電源で動作しているときは消灯する。
オンボードLEDはD6ピン。他のArduinoボードでは13ピンが多いため、スケッチを書き換えする必要がある。
開発環境
Arduinoの開発環境についてを参照。
仕様
バージョン | Arduino MKR FOX 1200 |
---|---|
CPU | ATSAMD21 Cortex-M0+ |
メモリ | 内蔵フラッシュメモリ: 256KB / 32KB SRAM |
動作電圧 | 3.3V |
キャリア周波数 | 868MHz |
アンテナパワー | 2dB |
IO | デジタル入出力 ×8, PWM ×12, アナログ入力 ×7(ADC 8/10/12bit), アナログ出力(DAC 10bit), UART, SPI, I2C |
外部割り込み | 8 |
IOピンあたりのDC電流 | 7mA |
クロック速度 | 32.768kHz(RTC), 48MHz |
オンボードLED | 6番ピン |
電源 | 5V(USB, VIN) |
対応バッテリ | 2本の単3もしくは単4電池 |
サイズ | 67.64mm × 25mm / 重さ: 32g |