Arduino_MKR_GSM_1400
Arduino MKRシリーズのマイコンボード。Arduino MKR ZEROを基に作られており、主な仕様はMKR ZEROと同じである。携帯電話の通信に使われるGSM接続機能を搭載している。
目次
概要
Arduino MKR GSM 1400はArduino ZEROにGSM接続機能を追加したマイコンボード。
携帯電話などの通信に使われているGSM接続機能を備えているため、IoTプロジェクトの開発に向いている。
この製品には、SIMカードが付属していないため別途用意する必要がある。
ArduinoのMKRシリーズはMKR GSM 1400の他に、Arduino MKR FOX 1200やArduino MKR WAN 1300などがある。
特徴
Arduino MKR GSM 1400のマイコンには、Zeroにも使われているAtmel SAMD21G18に加えて、GSM機能を内蔵したSARAU201が採用されている。
MKR GSM 1400という名前も、GSM通信に対応していることに由来している。
価格は69.00ドル。日本円では約7,600円で、全世界で販売されている。
アンテナ
GSM接続を行うために、マイクロUFLコネクタで接続できるGSMアンテナを使う。基板に取り付けたら、GMSの範囲である880/915MHzの周波数を受信できるか確認する必要がある。
電源供給
MKR GSM 1400はLiPoバッテリまたは5Vの外部電源からの電源供給が可能で、USBポートからも5V電源を供給できる。
同時に2つの電源をつないだ場合、電源は自動的に切り替えられる。
ただし、セルラ通信をする際は1500mAh以上のLiPoバッテリで電源供給する必要がある。
一般にUSBポートから入力できる許容できる最大電流は500mAで、セルラ通信をする際のピーク電流が500mAを超えるため、USBポートからの電源供給はできない。
また、バッテリは3.7VのLiPoバッテリを使用する。
電源LED
ボード上の電源LEDは、USBポート、VINピン、バッテリに接続されており、バッテリから電源を供給しているときはLEDが弱く光るように設計されている。
利用上の注意点
Arduino MKR GSM 1400は、他の多くのArduinoと異なり3.3Vで動作する。各I/Oピンが許容できる最大電圧は3.3Vで、これ以上の電圧をかけるとボードが壊れる恐れがある。
5Vデジタルデバイスに出力することは可能だが、双方向通信をする場合はレベル変換が必要。
オンボードLEDはD6ピン。他のArduinoボードでは13ピンが多いため、スケッチを書き換えする必要がある。
開発環境
Arduinoの開発環境についてを参照。
仕様
バージョン | Arduino MKR GSM 1400 |
---|---|
CPU | ATSAMD21(Cortex-M0+ 32bit low power ARM MCU) |
メモリ | 内蔵フラッシュメモリ: 256KB / 32KB SRAM |
動作電圧 | 3.3V |
IO | デジタル入出力 ×8, PWM出力ピン ×12, アナログ入力 ×7(ADC 8,10,12bit), アナログ出力ピン(DAC 10bit), UART, SPI, I2C |
外部割込み | 8 |
LED | ON, CHARGE, LED(6番ピン) |
USBポート | microUSB Type-B |
ボタン | リセット |
IOピンあたりのDC電流 | 7mA |
クロック速度 | 32.768kHz(RTC), 48MHz |
通信 | GSM(キャリア周波数 433MHz, 868MHz, 915MHz) |
アンテナパワー | 2dB |
電源 | 5V(USB, VIN) |
対応バッテリー | 3.7V Li-Po単セル(最小700mAh) |
サイズ | 67.64mm × 25mm / 重さ: 32g |