Arduino_Uno
Arduinoシリーズを代表する初心者向けボード。世界中に利用者がおり、参考資料が多数存在するため、電子工作とプログラミングの入門として最適。
目次
概要
Arduino Unoは、Arduinoシリーズを代表するマイコンボード。
現在販売しているバージョンは、Arduino Uno Rev3である。
初心者向けのArduinoボードは、Unoの他にも、Leonardo、101、Micro、Nanoなどがある。
特徴
UnoはATmega328Pを基に開発されたマイコンボードである。
価格は20.00ユーロ。
Arduino Software IDE 1.0のリリースに合わせて、イタリア語で「1」を意味する「Uno」と名付けられた。
「Genuino Uno」という似た名前のボードがあるが、これはArduinoを販売している会社が商標権で揉めていた時代に販売された製品で「Arduino Uno」と同じものである。
Rev3からの変更点
Uno Rev3から、以下の点が変更となっている。
- ATmega8U2からATmega16U2に変更
- RESET回路
- ピンの追加
- SDAピン
- SCLピン
- IOREFピン
オンボード
Unoに搭載されている主な部品は以下のとおり。
- ATmega328P
- ATmega16U2/8U2
- デジタルIOピン:14(内6ピンはPWM出力可)
- アナログ入力ピン:6
- 16MHz水晶振動子
- USBポート
- 電源ジャック
- ICSPヘッダ
- リセットボタン
マイコン
Unoは動作用のマイコンとしてATmega328P、USB接続用としてATmega16U2/8U2を搭載している。
従来品にはUSB接続用としてFTDIを採用していたが、UnoではAVRマイコンに変更された。
動作用のマイコンとUSB接続用のマイコンを1つのマイコンで行うボードもあるが、2つに分けて搭載することで動作用のマイコンをリセットしてもUSB接続が切断されずに作業することができる。
ATmega328P
ATmega328Pは、コードをアップロードできるブートローダを内蔵している。
STK500プロトコルで通信する。
メモリは32KBで、そのうち0.5KBはブートローダが使用している。
2KBのSRAMと1KBのEEPROMを備えており、EEPROMはEEPROMライブラリで書き換えが可能。
UARTシリアル通信とSPI通信をサポートしている。
ATmega16U2/8U2
Uno Rev3はATmega16U2、Rev1,Rev2はATmega8U2を搭載している。
ATmega16U2/8U2には、DFUブートローダがロードされている。
電源
Unoへの給電方法は、USB接続か外部電源(AC/DCアダプタ、バッテリ)接続である。
電源を接続すると緑色の「ON LED」が点灯する。
USB接続
UnoのUSBコネクタはUSB-B。
パソコンと接続するにはUSB A-Bタイプのケーブルが別途必要である。
5Vでの電源供給が可能。
AC/DCアダプタ
AC/DCアダプタ経由で電源を供給する場合、2.1mmセンタープラスプラグをオンボードの電源プラグに差し込む。
7~12Vでの電源供給が可能。
バッテリ
バッテリから電源を供給する場合、GNDピンにマイナス側を、Vinピンにプラス側を接続する。
GNDピンとVinピンを反対に接続するとボードが壊れるので注意。
7~12Vでの電源供給が可能。
電源ピン
Unoの電源ピンは以下のとおり。Rev3からIOREFピンが追加されている。
- Vin:外部電源から供給する場合、プラス側を接続するピン
- GND:外部電源から供給する場合、マイナス側を接続するピン
- 5V:オンボードレギュレータによって調整された5Vを出力
- 3V3:3.3Vを出力。最大電流は50mA
- IOREF:基本的にはIOピンと同じ5Vで出力するが、3.3V駆動のシールドを接続した場合は3.3Vに調整される
動作電圧
Unoの動作電圧は6~12V。推奨電圧は7~12Vである。
7V未満だと、5Vピンからの出力が5Vを下回るため推奨されていない。また、12V以上だとボードに負荷がかかり壊れる恐れがある。
USBポート保護用ポリヒューズ
接続しているパソコンのUSBポートをショートや過電流から守るリセット可能なポリヒューズを備えている。
USBポートに500mAを超える電流が流れると、その状態が解消するまで自動的にヒューズが切断される。
入出力
5Vで動作するデジタルIOピンが14ピンで、各ピン20mAでの供給・受信が推奨されている。
20~50Ωの内部プルアップ抵抗を備えている。
最大で40mAを超えるとボードが破損する恐れがあるため注意。
開発環境
Arduinoの開発環境についてを参照。
自動リセット
Unoは、IDE上のインターフェースツールバーのアップロードボタンを押すだけでコードをアップできる。
この自動リセット機能は、以下の方法で無効にすることも可能。
- ボード上の「RESET-EN」のトレースを切断
- リセット回路に110Ωの抵抗をつける
「RESET-EN」のトレースを切断した場合、再び有効化するにはランド同士をはんだ付けする必要がある。
基板上のリセットボタンを押してもリセットできる。
仕様
バージョン | Arduino Uno Rev3 |
---|---|
CPU | ATmega328P, ATmega16U2 |
メモリ | 内蔵フラッシュメモリ: 32KB(内0.5KBはブートローダが使用) / 2KB SRAM / 1KB EEPROM |
動作電圧 | 5V |
入力電圧 | 7V ~ 12V(制限値 6V ~ 20V) |
IO | デジタル入出力 ×14(内6ピンはPWM出力が可能) / アナログ入力 ×6 / SPI(SS(10), MOSI(11), MISO(12), SCK(13) |
外部割込み | 2, 3 |
LED | POWER, TX, RX, LED(13番ピン) |
USBポート | USB Type-B |
ボタン | リセット |
DC電流 | IOピンあたり: 20mA / 3.3Vピン: 50mA |
クロック速度 | 16MHz |
電源 | USB接続(5V), 外部電源(7V ~ 12V) |
サイズ | 68.6mm × 53.4mm / 重さ: 25g |