JOのアイコン画像
JO 2026年06月11日作成 (2026年06月11日更新)
セットアップや使用方法 セットアップや使用方法 閲覧数 61
JO 2026年06月11日作成 (2026年06月11日更新) セットアップや使用方法 セットアップや使用方法 閲覧数 61

修理してみた その10

修理してみた その10

(Jo^▽^)ノぁぃ♪

「冷蔵庫 故障」

我が家には2台の冷蔵庫がある、この内 古い冷蔵庫が故障した
ナショナル NR-B26F2 

1994年11月1日 発売なので30年選手、よくもここまで生きてたものだ
でも我が家に居る限り「修理不能」で無ければ、もう少し働いてもらう

パナソニック=ナショナル は、こんな古い機種までホームページで公開している
それだけ「使い続けて貰える」と考えている様だ、実際我が家で動いている

「故障状況」

「冷凍はするが冷蔵機能が動いていない」

先ずは測定、放射温度計で計測すると
冷凍庫は-25℃
冷蔵庫は17℃

冷凍出来ていることから、冷凍庫のコンプレッサー及びファンは動作している様だ
冷蔵庫を空にして分解すると「温調ユニット」が出て来た

温調ユニット

このユニットは変わっていて、電動ではなくサーモスタットとそれで動くバルブのみで構成されている

サーモスタット

電気回路が無いので耐久性はあるだろうが、それでもメカのみでも故障のリスクはある、しかし最近まで動いていたから耐久性はあるのだろう
この温調ユニットを外して「フル オープン」にしても冷蔵庫は冷えない
考えられる原因は霜取りが出来ていないのではないか

「霜取り系統を調べる」

背面を分解すると回路図が出て来ました、古い製品には回路図付属が良くる
霜取りは「霜取りタイマー」で制御している様だ

回路図

分解

「霜取りタイマーに付いて調べて見ました」

「基本的な動作の仕組み」

冷却運転(約6~12時間): タイマーがコンプレッサーを動かし、庫内を冷却します。
  霜取り運転(約10~20分): コンプレッサーを停止し、霜取りヒーターに通電します。これにより、冷却器(エバポレーター)に付着した霜を溶かします。

「回路の切り替え動作」

搭載されたタイマー「TMDF704」の内部にはスイッチがあり、以下の2つの状態を交互に繰り返します。
  通常位置: コンプレッサーに電気が流れる。
  霜取り位置: ヒーターに電気が流れる。
  この切り替えは、タイマー内部のモーターとギアが、ゆっくりと回転することで行われます。

タイマー「TMDF704」

「強制霜取り機能のチェック方法」

このタイプのタイマーは、手動で中心のダイヤルを回して動作チェック(強制的に霜取り状態にする)が可能です。
  ダイヤルを反時計回りに「カチッ」と音がするまで回すと、コンプレッサーが停止し、霜取りヒーターが動作します。
  そのまましばらく(数分~10分程度)待つと、再びコンプレッサーが再起動するハズです。

「故障の症状」

タイマーが故障すると、以下の症状が発生します。
  霜取りしない場合: 冷凍庫に霜が大量に付き、冷えが悪くなる。
  霜取りになってヒーターが入ったまま戻らない場合: 冷蔵庫が全く冷えなくなる。
  
と言う事だが、霜取りは行われていないようだが、冷凍庫は正常に動作している
そこで、強制的に霜取りポジションにして様子を見る

「霜取りタイマー故障」

霜取りの時間は10分程度と言う事だが、30分経っても霜取りが終了しない
しかし、ドレインホースからは、霜が解けた水が100ccほど出て来ました
ところが、タイマーが回転った形跡が無い

「タイマー分解」

タイマー分解

この状態でAC100Vを通電してもギアが回転しません
そこで、タイマーモーターを分解すると、モーター軸出力から1段目の減速ギアの歯が欠けています

減速ギアの歯

これではタイマーが回りません、偶然にも冷蔵動作状態で停止したので冷凍庫が動作したらしい

「タイマーを探す」

パナソニックの家電品の修理部品を扱っているサイトで探す

本体の霜取りタイマー TMDF704AA1は既に廃番ですが
代替品 霜取タイマ-(CNR06-342 070) →代替(CNR06-341 780)
¥4,150 3~5日
製造から30年も経つと2回も代替品が変更されている、それでも「部品がある」のは流石パナソニックである
安価に調達出来ないか更に探す

「代替品の代替品」

アマゾンで類似品を探す

型番が近く外観も同じだが、ほとんどがAC200V製品だ

「最も外観が近い製品」

AC200V 霜取りタイマー 834円

この製品は、外観の全てが同じ形状だがAC200V用です
しかし全く同じ構造なら、故障したタイマーからモーターが移植出来るかも知れない

タイマーのくまとりモーターの回転数は4極モーターの場合 同期速度 1,500rpm
このモーターの負荷はギアで減速されてるので、ほぼ同期速度 1,500rpmと思われる
そしてギア6段で減速して10時間で1回転する事になる、50/60Hz共有なので時間は「アバウト」である

純正の代替品の1/5の価格なので、失敗したら純正品調達 と言う事で「ポチッ」とな

「更なる調査」

タイマーが到着するまで、更に調査をします
添付の回路図から、制御部をアップしました

制御部 回路

霜取りタイマーが運転ポジション③-④導通では
1)ファンモータ動作
2)コンプレッサも動作
これらは今まで動いていました

手動で「霜取りポジション」にする
回路図から読み取ると、霜取りポジションでは
1)霜取りバイメタルがOFF(霜が無いと判断)の場合は、タイマーが進んで10分後、冷蔵動作に移行
2)霜取りバイメタルがON(霜があると判断)の場合は、霜が無くなるまで「延々霜取り」する構造だ

テスターで当たると、冷蔵動作はタイマーの①-②導通(霜有りの判断)

「強制霜取り」

タイマーを手動で「霜取りモード」で運転する、クランプメータの電流値は1.5A ヒーターは67Ωなので標準的な電流が流れている
この間、ドレインホースから100cc程度の水が出て来る、霜取りは行われている様だ

「更なる問題発生」

霜取りを初めて40分、霜取りが終わらない、故障中に長期間霜取りをしていなかったとはいえ、40分は長い
タイマーが正常動作した場合、霜取りバイメタルがONのままなら、タイマー①-③導通なので、タイマーは進まず「永遠に霜取りを続ける」
これは冷蔵機能停止なので「冷えない故障」が発生する事になる。
霜取りバイメタルは冷凍庫の奥、エバポレーター下部にあり分解不能であるため、固着してると手が出ません

仮に霜取りバイメタルの動作不良の場合は、タイマー①-②を短絡し、霜取りバイメタルをパスさせて、尚且つタイマーモーターを連続運転に切り替える
こうすることで、霜取りバイメタルが ON 固着していても、タイマーは必ず 10~20分で霜取りを終了し、確実に冷却運転へ復帰する。

「霜取りバイメタル固着時の対策」

霜取りバイメタルが ON のまま固着している場合、タイマーは①-③導通のまま停止し、霜取りヒーターが延々と通電される構造になっている。
これは冷蔵庫が冷えないだけでなく、ヒーターの過熱が発生する可能性がある。

「霜取りタイマー到着」

AC200V 霜取りタイマー 834円
アマゾンで調達だが、アマゾンプライムなので送料無料だが、これは送料99円となっている
中華から発送の場合、中国国内の郵送料は「別途掛かる」らしい

中華タイマー

現物のタイマーと比べて見る、外観は全く同一なので、外観や構造が極めてよく似ており、同系統の製造ラインに由来する可能性を感じる。

タイマー比較

冷蔵庫自体の製造が中国なので、中国のタイマー製造メーカーは、30年たった今でも生産を続けている様だ

「モーター交換」

モーターを外そうとすると、「組み立てやすさを優先していて、分解出来ない構造だ
無理に外すと①-③ピンに繋がるモーター配線が切断する

タイマー内部

致し方なくモーター配線を直接①-③ピンに繋げる

「動作試験」

計測しながら試験運転する
テスターは霜取りタイマーの①-③ピンでモーター電圧の測定
クランプメーターはAC入力の電流値
タイマーを「霜取りポジション」で測定する

計測しながら試験運転

モーター電圧は0.32V  AC電流は1.58A
霜取りの際に出る水がドレインタンクに300ccほど溜まり正常に動作している事を確認した
霜取り状態で動作している、このまま放置すると30分程度で「冷蔵ポジション」へ移行した

正常動作

タイマーのモーター電圧は103V  AC電流は0A
これは霜取りバイメタルは正常に動作し「霜無し」判定が出て、タイマーは進み「霜取り」の領域を通過中と言う事だ

この後、タイマーは「冷蔵」ポジションに進み、一連の霜取り工程は正常に終了した

分解した回路を組み立て連続試験をしているが、冷凍庫は-17℃ 冷蔵庫は+5℃程度で運転している
1日何度も確認したが、問題無く連続運転で修理完了である

「まとめ」

今回は100V仕様のタイマーが入手できなかったため、モーター移植という遠回りな方法になった。
純正互換品が入手できれば、より短時間で修理できたと思われる。

このタイマーのモーターを外す事はお勧めしない、事後処理が大変である

JOのアイコン画像
電子回路の設計・開発を長く手がけてきたサーキットマスターです。 マイコン制御、アナログ回路、パワエレが専門。数百件規模の開発経験があります。    実案件は公開できないため、この場では修理や趣味のオーディオを題材に、 ・回路やシステムの構造を読み解く面白さ ・電子回路設計の本質 ・制御理論や実装技術の考え方 などを共有できればと思っています。 修理も基板交換ではなく、故障デバイスを特定して部品レベルで追うのが基本スタイルです。
  • JO さんが 前の木曜日の5:38 に 編集 をしました。 (メッセージ: 初版)
  • JO さんが 前の木曜日の6:54 に 編集 をしました。
ログインしてコメントを投稿する