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Ketunorobio 2020年12月26日作成 (2022年01月04日更新)
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Bluetoothイヤホンの改修「回路の追い方と有線イヤホンスピーカーの移植方法」

Bluetoothイヤホンの改修「回路の追い方と有線イヤホンスピーカーの移植方法」

先日、使用しているBluetoothイヤホンの片方から音が出なくなりました。

内部が腐食しているのかもと思い、分解してみましたが、腐食箇所は見当たりませんでした。

そこで、分解ついでに色々調べていると、「スピーカーの不良(恐らくコイル切れ)」にたどり着きました。

コイルが断線したスピーカー自体を直すのは困難なので、普通ならあきらめるところでありますが、ふと有線イヤホンが手元にあったので、「有線イヤホンの内部スピーカーと交換」を試してみました。

結果からいうと、成功しましたので、改修までの流れについてまとめようと思います。

※参考程度にご覧くだされば幸いです。

初めに

ブロック図

Bluetoothイヤホンの簡易的なブロック図ですが、だいたいこんな感じだと思います。

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Bluetoothの音声信号を受信、搬送波を取り除きベースバンド信号を取り出す(復調)、伸張したのちD/A変換(デコード)、アンプでアナログ信号を増幅してSPを駆動。
簡単な図ですが、頭に入っていると故障個所を切り分けしやすいです。

後で見れますが、ほとんど1チップ化しています。

イヤホン分解

内部の状態確認

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cheero製Bluetoothイヤホンになります(型番は忘れた)。一応防水使用ですが、つなぎ目の部分から爪を入れると意外と簡単に外装が外れました。(※分解時は電源をOFFしておきます)

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基板を確認します。防水仕様のおかげでしょうか、雨の日も使用してましたが腐食はありませんでした。はんだ不良も無し。

裏にもICがあるかもですが、Bluetoothモジュールやコーデック変換などが1チップになったぽいICがあります。

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バッテリ確認

マルチテスタ

今回の場合は電源は入ってたのであれですが、電源が入らない場合はバッテリのチェックが必要です。念のためマルチテスタで電圧を計測しました。

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定格は3.7Vなんで3.8Vと問題ありません。(-表示はテスタの極性違い)

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出力確認

オシロスコープ

後述する方法で良いですが念のため。基板の見た目もバッテリーも問題ないので、スピーカーに音声信号が来ているか確認します。ワイヤレスイヤホンの電源を入れて、音を再生させてみると、オシロスコープで音の信号が確認できました。

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違う方法では、「有線イヤホンを回路につなげる」方法があります。有線イヤホンをぶっちぎって、+-の導線をスピーカー部にあてるだけです。出力が来ていれば、音声がつなげた有線イヤホンから聞こえます。

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最後に一番簡単な方法、マルチテスターでスピーカー自体のインピーダンス(抵抗値)を測定します。イヤホンのスピーカーもインピーダンスは8Ωのはずですが、今回はMΩとなっているので、断線しています。コイルが切れていると思われます。(ちっちゃい丸いのがスピーカーです)これは電源入れなくても確認できます。

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スピーカーを交換

有線のスピーカーと入れ替え

スピーカーが不良だと確定したので、有線イヤホンのスピーカーと入れ替える事にします。

使ってない有線イヤホンを分解して、スピーカーを取り出します。

少し形状が大きくなると思いますが、インピーダンスは8Ωと同じはずですので、音を再生する分には問題ないかと思います。

電源OFFの状態で半田小手を使い、スピーカーを交換します。※スピーカーの極性に注意。反対にしても音は鳴りますが、位相が反転するので少し気持ち悪い音の鳴り方になります。

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スピーカーのサイズだいぶ大きくなりましたが、ここで電源投入し、一旦ペアリングさせて音声を再生させます。音が鳴れば成功ですね。今回は無事成功しました。

組み立てて完成

入らなければ外装を加工

同じサイズのスピーカーであれば問題ないですが、多分有線のイヤホンスピーカーは一回り大きいと思われます。

したがって、外装がうまく閉まらない可能性があるので、やすりで内部を削ったりしてスピーカーがうまく埋め込めるよう加工します。

今回は何とか無事に、中に収めることができました。

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防水性は失われます

防水タイプであれば、一度開けちゃった時点で防水性がなくなるので、そこはあきらめるか、専用の液剤を塗るなりする必要があります。それでも元より防水性能はおちるでしょうけど。

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ロビヲ@野江内代です。
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