pmanのアイコン画像
pman 2020年05月06日作成 (2020年05月07日更新)
セットアップや使用方法 セットアップや使用方法 閲覧数 2548
pman 2020年05月06日作成 (2020年05月07日更新) セットアップや使用方法 セットアップや使用方法 閲覧数 2548

PC6001へテープデータを読み込ませる

PC6001にWindowsPCで取り込んだテープデータを読み込ませる

私は40年近く前に購入したPC6001を動作状態で所持しているのですが、当時遊んでいたソフトや欲しくても入手できなかったソフトをオークションなどでボチボチと買い集めていたりします。

データレコーダーは当時のPC-DR311があり、7年ほどまえにベルトを交換してから機嫌よく動いていますが、いつ動かなくなるかわかりません。また、入手したカセットテープもそのまま読めるものもあれば、伸びてしまってるのかうまく読めないものもいくつか出ており、読めるうちにとWindows PCに取り込みしています。

本記事は、そのカセットテープの取り込みと、また取り込んだデータをWindows PCからPC6001に直接つないで読み込ませる手法のメモです。

カセットテープにデータを保存する?

説明しておくと、カセットテープというのはもともと音声信号を記録するための媒体で、電気信号に変換された音の強弱を磁気の強弱として記録、再生時に磁気の強弱を電気信号の強弱として取り出し、スピーカーを振動させることで音に変換する仕組みで録音・再生を実現しています。

PC6001というのは1982年に当時の日本電気グループから発売された、家庭用パーソナルコンピューターです。まだコンピューターを個人で所有するという時代が始まったばかりで、出力装置であるモニタや外部記録媒体は別売り、しかも高価なものが多かったのが家庭用TVをモニタに、記録媒体は家庭で使われていたオーディオカセットデッキを使用することができるようになっていました。

つまり、このカセットテープにデジタルデータを記録する、というのは特別な機器を使用したわけではなく、デジタルデータを音に変換し音として記録、また記録された音声データを再生し、そこからデジタルデータとして取り出す、といったことが行われていました。

デジタルデータと音声との変換については、PC6001ではカンサスシティスタンダードと呼ばれる変調方式を用いて、標準では1200baud(ボー、bps)で記録されていました。

キャプチャについて

対象とする方式は、0 を 1200Hz、1 を 2400Hz の波形で表し音として記録している、という単純な方式なので、テープに保存されている音声を取り出し、それを音声として保存すればよいのですが、もともと可聴音声ではないため、可聴周波数の特性を利用して圧縮を行う、 mp3 / ogg / aac といった非可逆の圧縮方式を使用すると失われたり化けたりする可能性があるため、非圧縮のPCM音声(wav)として取り込みます。波形は単調なので、8bitあれば十分です。

Audacityを用いて、8bit / 48kHz で取り込みます。PCのサウンド機能は安い設計だとノイズが多かったりするため、私は取り込みは外付けの USB Sound Blaster を使用しましたが、プチノイズさえ入らないなら内蔵サウンドデバイスでも大丈夫だと思います。

サンプリングレートは48kHz以上を推奨です。(1200baud = 2400Hz を取り込む必要がありますが、劣化などの補正をすることを考えると48kHz程度はほしいところです)

再生について

PCとCMT入力端子をつなげるのですが、読まない時はPCの出力レベルに注意が必要です。USB Sound Blaster のヘッドフォン出力では出力が足りなくてPC6001では認識できませんでした。

再生ノイズを気にしていたのですが、それ以前に出力が足りなくて読めない、という状態で、PC直結にしたらうまくいきました。

ただし、システム音声(エラー音や別のアプリからの音声)とミックスされると面倒なので、システム音声をOFFにする、または Audacity であれば再生デバイスを直接指定できるので、システム出力と別にする、という方法で対応できます。

PC6001の場合、リード音(テープ走行が安定するのを待つ時間、2400Hzのパルスが記録されている)が認識されていれば STOP キーを押すことでロードの中断ができますが、リード音が認識されないと STOP による中断ができません。再生レベルが十分でなければSTOPでの中断ができないので、それで判断をしています。

1
1
ログインしてコメントを投稿する