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mandbjp 2021年05月16日作成 (2021年05月16日更新)
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家族に「Zoom会議中」お知らせ obniz

家族に「Zoom会議中」お知らせ obniz

モチベーション

新型コロナの関係でフルリモートで仕事をすることになり、日々のコミュニケーションに自宅からのZoomでの会議は欠かせなくなりました。
またコミュニケーションを円滑にするにもビデオをONにすることもよくあります。

そんな中、家族構成や家の構造もあるかと思いますが、私の場合ベランダ近くにデスクを構えているため、洗濯物の往来のためなどで家族が会議中の背後を通過してしまう"放送事故"が起きてしまうことがありました。

間取り図

そこでZoom会議中であることをお知らせできる表示デバイスをobnizで制作しました。

はじめての obniz

今回、初めてobnizを触ってみましたが、JavaScriptを始めとする Webのプログラミングのすぐ横にIoTデバイスが繋がっている かのような感覚に驚きを感じました。
従来のArduinoの場合、専用IDEで開発しビルド・転送した後に、実際開始されネットワークに接続してやっと動作確認をしていました。obnizはそんな煩わしさがなく、 "Webの開発" が "IoTの開発" であり、 "Webページを開く" ことが "実行" でした。
Web開発には慣れていてエコシステムにも馴染みがあり、モダンで柔軟な開発言語でサクサク実装して常に最新のコードが手元で動いて確認できることは魅力に感じました。

成果物・DEMO

今回はWeb開発の延長線上にデバイスがある魅力を活かし、Webページを中心に以下のような構成になりました。Zoom会議中? を取得するためPythonによる簡易的なWebサーバーとAppleScriptによるZoomのウィンドウの有無の取得を行います。

DEMO

ここに動画が表示されます

会議中ではない場合は、5秒に1度 緑にうっすら光ります。
MacでZoom会議が開始されると赤く表示され、明るさが少しアニメーションするようにしました。

運用時

実際の運用では、適当な箱にモバイルバッテリーと共に入れてLEDを見えやすい角度にしています。

構成

構成

ハードウェア

ソフトウェア

  • HTML/JS (プログラム本体)
  • Python (Wenサーバー, AppleScript 実行)
  • AppleScript (Mac内ウィンドウからZoom会議中か取得)

ソースコード

HTML/JS

  • 以下 glitch.com にてコードを公開しています。glitch はブラウザでコーディングできるサンドボックス環境です
    https://glitch.com/edit/#!/friendly-climbing-litter?path=script.js%3A1%3A0
  • 主なファイルと目的
    • index.html
      • 実行画面
      • テキスト & LED風 & 背景色の表示で、obnizの点灯状況をMac上で確認
      • "会議おしらせ" テキストクリックでミニウィンドウ化 (Popup)
    • script.js
      • obniz制御
      • Zoom監視呼び出し
    • ui.js
      • 画面更新関連

Zoomウィンドウ監視 AppleScript

  • Mac内からZoomウィンドウを見つけるためのAppleScriptです
  • AppleScriptはMac全体の制御やUI操作の自動化だったりすることが得意なイメージがあり、Zoom会議中かの取得に使えると思い今回採用しました
  • 後記のPythonスクリプトから呼び出され、JSON文字列を返します
  • "zoom.us" のプロセスのなかで、 "Zoomミーティング" というウィンドウが存在するか調査します
  • Zoom会議中なら{"result": 1} 、そうでない場合に {"result": 0} を返します

find_zoom_mtg.scpt

on is_running(appName) -- https://stackoverflow.com/questions/16064957 tell application "System Events" to (name of processes) contains appName end is_running -- set zoomApp to "zoom.us" set zoomWindowTitle to "Zoomミーティング" set trueResponse to "{\"result\": 1}" set falseResponse to "{\"result\": 0}" if is_running(zoomApp) is false then return falseResponse end if tell application "System Events" set theWindowList to windows of process zoomApp repeat with theWindow in theWindowList if name of theWindow contains zoomWindowTitle then -- meeting window found return trueResponse end if end repeat end tell return falseResponse

簡易HTTPサーバー(Python3)

  • Web画面からZoomの会議状況を得るためのWebサーバー
  • GET http://localost:8008/ でAppleScriptを実行し、返されたJSONをそのままレスポンスします
  • Acess-Control-Allow-Origin* としてCORSしていますが、Webサーバーは 127.0.0.1 のインターフェイスのみ接続を受け付けます

server.py

import http.server import subprocess def run_osascript(): proc = subprocess.run("osascript find_zoom_mtg.scpt", shell=True, stdout=subprocess.PIPE, stderr=subprocess.PIPE, text=True) stdout = proc.stdout return stdout class Server(http.server.BaseHTTPRequestHandler): def _set_headers(self): self.send_response(200) self.send_header('Content-type', 'application/json') self.send_header('Access-Control-Allow-Origin', '*') self.end_headers() def do_HEAD(self): self._set_headers() # GET sends back a Hello world message def do_GET(self): self._set_headers() res = run_osascript() print("response: ", res) self.wfile.write(res.encode()) def run(server_class=http.server.HTTPServer, handler_class=Server, port=8008): server_address = ('127.0.0.1', port) httpd = server_class(server_address, handler_class) print('Starting httpd on port %d...' % port) httpd.serve_forever() if __name__ == "__main__": from sys import argv if len(argv) == 2: run(port=int(argv[1])) else: run()

おわりに

今回、obnize IoTコンテスト2021 応募作品として 家族に「Zoom会議中」お知らせ obniz を作成してみました。実際の運用では部屋の出入り口付近にテーブル&本デバイスを設置しており、 赤信号だったら入っちゃ駄目 という目印になりました。家族にもわかりやすいと言ってもらえました。

あとがき

これ以外に obnizをよく知るために、用意されているブロックプログラミングでの開発でスライドバーのUIと手持ちのサーボを合わせてグイグイ動かしてみたり、 obniz.io.repeatWait でWS2812のLEDアニメーションを試みたりしました。とにかく気軽に色々試せるので今後もobnizで遊んでみたいと思っています。
色々あそんだブロックプログラミング

なお、 obniz.io.repeatWait でのWS2812制御は結局うまくできませんでした。おそらくはエッジ側(obniz内)ですべて処理できる必要があり、簡単なON/OFFの制御向けで、JavaScriptの変数等は使えないのだろうと予想しています。調べている過程でobnizのフォーラムを見つけ、不明点はコミュニティ/オフィシャルのサポートが受けられる場所があるんだなと思い、今後も試してみたいと思います。

その他文献

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