FPGA ボード Tang Nano に搭載されている FPGA チップの開発環境は GOWIN EDA です。通常版はライセンスファイルが必要なのですが、Education 版はライセンスファイル不要で使えることを確認しました。
Education 版の検証
検証したのは GOWIN EDA 1.9.8 Education 版です。EDA を起動してヘルプの About 画面を確認すると次の表示になっています。
Educaiton 版のインストール時に表示される使用許諾書には、非商用(non-commercial)、非製品(non-production)の評価目的のみに利用できる、とあります。正確な許諾文はご自身で確認してください。
次の画面は Education 版における新規プロジェクトの作成ダイアログです。
選べる FPGA チップが GW1NSR-LV4CQN48PC6/I5 のみに限定されています。GOWIN EDA の通常版であれば、ここにずらっと GOWIN 製 FPGA チップが表示されます。
Edcation 版は Tang Nano 開発に使えるか
この GW1NSR-LV4CQN48PC6/I5 はどんなチップなのでしょうか。Tang Nano に搭載されているチップは GW1N-LV1QN48C6/I5 というもので、異なるチップです。シリーズが全く違うので、Education 版では開発できないでしょう。
2021 年 10 月頃に発売されるらしい Tang Nano 4K に搭載されるチップは GW1NSR-LV4C であることが発表されています。Tang Nano 4K のピンアウト図 を見ると GW1NSR-LV4CQN48PC7/I6 であることが分かります。
残念ながら Educaiton 版が対応しているチップではありません。GitHub に公開されている Tang Nano 4K のサンプルプロジェクト を見ても <Device name="GW1NSR-4C" pn="GW1NSR-LV4CQN48PC7/I6">gw1nsr4c-009</Device>
となっていて、C7/I6 であることが分かります。
C7/I6 の部分は「スピードグレード」といって、動作周波数のグレードを表す型番だそうです。GW1NSR シリーズのデータシート でスピードグレードを確認すると、C6/I5 と C7/I6 は両者とも同じスピードが記載されています。
うーん、どうでしょう。検証してみないことには分かりませんが、Education 版は原則として、Tang Nano 4K の開発には使えない、と思っておくのが正解でしょうか。
投稿者の人気記事
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uchan
さんが
2021/08/31
に
編集
をしました。
(メッセージ: 初版)
-
uchan
さんが
2021/08/31
に
編集
をしました。
(メッセージ: 型番が分かったので追記)
Opening
Furukawa_Yasuhiro
2021/11/08
ログインしてコメントを投稿するEducation 版でTang Nano 4K のサンプルプログラムLEDは動きました。ご参考まで。