スマートホン依存症向けにも販売されている
タイムロッキングコンテナを,今度はリサイクルショップ,100円ショップ,ホームセンターで売られているもので作成しました.
ボックスではなく,使い古した引き出しや衣装ケース等にも応用させています.
1号機のリンクは以下になります.
https://elchika.com/article/3fcf3288-bd18-43da-9031-844dfb673fcf/
その構成を紹介します.
知れる事
◇ハード改造
◇ボックスの電子回路
◇タイマーとロック用プログラム
(箱は本当に参考程度)
解説動画
ユーチューブ ニコニコ動画 にて 解説もしています.
どのような動作をされるか見たい方は,ご参照ください.
PV
タイマー式スマホ隔離ボックス 構成解説編
ニコニコ動画
概要・基本構成
●前回の失敗点は
①強度
⇒段ボールなのでこじ開けるのに抵抗が低い
②電力が供給されていないとサーボモータを手で回せる
⇒手で回せてしまうから,コンセント給電を辞めてしまえば,簡単にロック解除されてしまう
●変更要素
①材質変更
⇒段ボールから樹脂製へ変更し,より躯体の強度を確保した
②容量拡大
⇒中古品・安い容器を改造し実現できるようにした
③給電方法の変更
⇒コンセント給電乾電池へ
●その他
ロック用材料はホームセンターで入手できる材料を多く利用
⇓
前作よりは実用性を持たせる構成にした(と多少は思っています)
◎2号機
●2号機 上蓋版
2号機はロック機構が同じなのですが,取り付け方が若干違うのでそれぞれ紹介します.
上蓋版は近所の100円ショップで,上蓋ロック用の容器を改装したものになります.
(下図は改装前の容器)
上蓋なので,容器の両端を固定する構成に
なっています.
こうなると,両端をロックするためには,
よくある電子工作ですと,モータを2つ使う例が多いです.
ですが,できるだけ,電子回路の変更をして,仕様を下げる方向はしたくなかったので,
サーボモータを1つだけでロックしています.
その方法として,平行リンク機構という機構をサーボモータに取り付けています.
サーボモータが回転すると,図の平板が回転して,「従動節」という平板が,外側の容器に引っ掛かって
ロックができるという構成です.
動作している様子は,動画内で示しております.
(画像を拡大して確認ください)
平行リンク機構は.ホームセンターで売られている平板,ネジ,ナットで作成しています.
特に平板の位置合わせは,あらかじめドリルで穴を開けて,ネジを通し,ナットはダブルナットという
ナット同士を締め付けて固定しています.これにより,平板の位置調整が可能です.
※締め付けすぎると,平板が回らないので,締め付ける際に,手で回せるか確認すると
よいでしょう.
(画像を拡大して確認できます)
上蓋には,Arduino基盤取付穴
サーボモータ取付穴
サーボモータ電源用ケーブル穴
Arduino電源用ケーブル穴とスイッチ穴
を開けます.
この穴は,ドリルで開けた後,リューターで形を整えるという順番で製作するとよいでしょう.
(画像を拡大して確認できます)
ちなみに,平行リンクの位置は目分量でやってます.
容器側には,中間節用平板が通せるほどの穴をドリルとリューターで開けます.
もし,穴が小さいとか位置がずれた場合はリュータで微調整,またはネジ,ナットによる
平板の位置調整で対応できると思います.
(拡大で確認できます)
電源・電子回路
前作1号機では,バッテリーをArduinoへ直接差し込み.Arduinoからサーボモータへ電力を給電していましたが,どうもバッテリーの電力不足からか,挙動が安定しませんでした.
なので,2号機からはバッテリーをサーボモータ用 と Arduino用に分けて接続
その際,GNDは共通にすれば,正常に動作します.
※GNDを共通にしないと,サーボモータはArduinoからの信号を正しく読めず,挙動がおかしくなります.
(拡大で確認できます)
実際,電池,スイッチは容器内側に装着しています.
これは,ロック機構が動作したときに,利用者をバッテリー周りから接触させず
こじ開けにくくしているためです.
(拡大できます)
●2号機引き出し版
2号機引き出し版は,リサイクルショップで200円で売られていた衣装ケースを改造しました.
引き出しと,躯体の両端に,フック用肘関節の穴を開けましょう.
ドリルとリュータで穴あけできます.
また,基盤,モータ,ネジ用の穴も,上蓋版と同様に穴あけを行いましょう.
取り付け方が,横向きになっただけになります.
赤丸が平行リンクのフック穴位置になります
(拡大できます)
◎2.5号機
2.5号機は多段式の引き出しを改造しました.
2号機と同じく,平行リンク機構を使っていますが,
従動節をフック代わりにしているのではなく,従動節にフックを装着して回転させて,
引き出しをロックするという構成になっています.
ちなみにこの引き出しもリサイクルショップで300円で売られていました
2号機と同様に,ネジ上にナットをダブルナットで固定して,平行リンクの位置調整を行いましょう.
2.5号機は,購入した引き出しに段差がついていたので,位置調整用のアルミパイプも使っています.
(拡大できます)
ですが,2号機と違って,多段式の引き出しのため,
構成上,基盤や電池を引き出しの中にしまうことができません.
そのため,100円ショップで売られている引き出しを外付けして,その中に電池と,
Arduino用給電スイッチを内蔵しました.
(拡大してご確認ください)
これで,起動した後,利用者は電源を強制的に
OFFにできないので,中身を取り出しにくくなる形になります.
外付け引き出しも,ドリルとリュータでフック用の穴をあけましょう.
(拡大してご確認ください)
フックは中間節にグルーガンで固定
材料は,アルミ丸棒をL字に曲げて切断 穴は,リュータとドリルで作成しています
さて,1号機より中身を取り出しにくくなった
2号機,2.5号機ですが,いざ大規模震災等の有事の際には何とか開かないと,当初の目的を果たせません.
なので,中身を強制的に取り出す方法として
一つは 躯体の破壊です.
リサイクルショップや100円ショップで作成した
物なので,躯体だけを再利用すれば,市販品と比べて,安価にすむでしょう.なので,容器や躯体は
できるだけ樹脂製のものを選ぶとよいでしょう.
二つ目は電線の強制切断です.
切断というよりは引きちぎる方が適切かもしれません.
下図のように,スイッチや回路基板にはんだ付けした
電線を強制的に力いっぱい引けば,電線はちぎれて,
サーボモータへ電力は供給されなくなり,手でリンクを回せば,ロックが解除できます.
但し,引きちぎるには,力が必要なので,
容器を足で抑えながら,体全体で引き抜くようにすれば,電線は引きちぎれるでしょう.
案外,はんだ付けした個所は,もろいものです.
(拡大してご確認ください)
尚,プログラムは前回の1号機から変えておりません.
もし,例えば,リセットボタンを押して,フックを開錠しないようにしたい場合は,
サーボモータの角度をプログラムで変更すると良いでしょう.
そうすれば,リセットボタンを押しても,フック常時施錠した状態になっているはずです.
そこは,お好みで調整していただければと思います.
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